「効く指標」はどう計算されているか
手順は3つ
オークスなら、2017〜2026年の出走馬178頭を集め、3着内に入った30頭と着外の148頭に分けます。
両グループについて「3番人気以内だったか」「キャリアの勝率が40%以上あるか」「前走で3着以内だったか」など、事前に決めた63項目の該当率をそれぞれ数えます。
最後に引き算です。3着内側53%・着外側7%なら差は+46ポイント。この差の大きい順に並べたものが、カードの◎ゾーンになります。
3つのゾーンの線引き
カードに載せるかどうかは、次の機械的なルールで決めています。
| ゾーン | 条件 | 意味 |
|---|---|---|
| ◎ 効く指標 | 差が +15pt 以上 | 3着内側に偏って多い。差の大きい順に最大8個 |
| ▽ マイナス材料 | 差が −10pt 以下 | 満たしている方が分が悪い |
| ✕ 効かない通説 | 両側とも95%以上が該当 | 全員が満たす。絞り込みに使えない |
| (表示なし) | その中間 | どちらとも言えないノイズ。載せない |
使うのは「レース前に分かるもの」だけ
63項目は人気・前走の内容・キャリア成績・騎手の直近成績・馬体重・斤量・性別・世代・脚質(過去の通過順)・枠順・レース間隔・調教評価などで構成しています。当日にならないと分からない上がりタイムや通過順は、過去走の分は使いますが、当該レースの分は使いません。レース前に確かめようのない数字で「効く」と言っても、検証のしようがないからです。
中間帯を非表示にしているのは、情報を増やすほど大事な差が埋もれるからです。63項目のうちカードに残るのは、たいてい10個前後です。
統計的な検定はしていません
正直に書いておくと、この集計に有意性検定はかけていません。重賞1レースの過去10年は最大でも180頭ほど。3着内は30頭、勝ち馬なら10頭です。この規模で統計的なお墨付きがあるかのように演出するより、頭数と差をそのまま見せて判断を委ねる方が誠実だと考えています。
同じ理由で、差が大きい指標でも破れるときは破れます。実際に破れた例は、ガイドの別記事とカードの注記に記録しています。
なぜ機械学習を看板にしないのか
運営側では機械学習モデル(LightGBMなど)の研究も続けています。ただ、数百の特徴量を非線形に組み合わせたスコアは、外からは検証のしようがないブラックボックスになります。
このサイトが看板にするのは、netkeibaと電卓があれば誰でも追試できる集計です。「なぜこの指標が並んでいるのか」に、いつでも頭数で答えられる状態を優先しました。
データの範囲
対象はJRAの平地重賞128レース、各レースにつき直近10年です(新設レースなどは6年〜)。レースが確定するとデータに取り込まれ、集計の窓は1年ずつスライドします。カードの数字が以前見たときと違うことがあるのは、この更新が理由です。