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クラスと収得賞金 — 未勝利からG1までの階段

出馬表の「1勝クラス」「3勝クラス」は、実は勝った回数ではなく「収得賞金」というお金の単位で区切られています。この階段の仕組みを知ると、格上挑戦や昇級初戦という言葉の重みと、重賞カードで実績系の指標が効く理由が読めるようになります。

階段の全体像

JRAのクラスは、下から順にこう積み上がっています。

クラス収得賞金補足
新馬・未勝利デビュー戦と、勝ち上がり前の馬
1勝クラス500万円以下旧・500万下
2勝クラス501〜1,000万円旧・1000万下
3勝クラス1,001〜1,600万円旧・1600万下
オープン1,600万円超OP特別・リステッド・G3・G2・G1

名前は「勝」、中身は「お金」

「1勝クラス」という呼び名から勝利数で区切っていると誤解されがちですが、区分の基準は収得賞金だけです。2019年6月に呼び名が「500万下」などから変わった際も、基準そのものは変わっていません。「クラス基準が勝利数ベースになった」という説明を見かけたら、それは誤りです。

収得賞金はどう貯まるか

収得賞金は、実際に受け取る本賞金とは別勘定のクラス分け専用の数字です。原則として1着(重賞は2着まで)のときに加算されます。

加算額は、新馬・未勝利で400万円、1勝クラスで500万円、2勝クラスで600万円、3勝クラスで900万円。順に勝ち上がると計2,400万円でオープン入り、というのが典型コースです。重賞はさらに大きく、GⅠ・GⅡでは本賞金の半額が加算されるので、勝てば階段を一気に駆け上がります。

2019年に「降級」が消えた

かつては夏に4歳馬の収得賞金が半減され、上のクラスから下へ降りてくる「降級」制度がありました。これは2019年夏に廃止され、いまは昇級だけの一方通行です。

つまり「夏の降級馬狙い」という古い攻略法は、対象そのものがもう存在しません。年数の経った記事や動画の知識には、この改正を踏んでいるものが混ざっています。

重賞の格付け

G1・G2・G3の格付けは、1984年のグレード制導入以来、日本グレード格付管理委員会が審査しています。リステッド(L)はオープン特別のうち重賞に次ぐ格付けとして2019年に導入されました。

地方競馬のダート重賞に付く「JpnⅠ」は国際格付けのGⅠとは別枠の表記です。2024年からは羽田盃・東京ダービー・ジャパンダートクラシック(いずれも大井・JpnⅠ)による3歳ダート三冠も整備されました。

メタ読みで「格」が効く理由

重賞カードの51項目には「3勝以上」「重賞勝ち経験」「GⅠ経験」といった格の指標が入っています。たとえばオークスでは「3勝以上」の該当が3着内馬57%に対し着外馬12%(差+45ポイント)、「重賞勝ち経験」が60%対24%(+36ポイント)でした。

収得賞金の階段は「そこまでに何を勝ってきたか」の要約です。階段の上にいる馬ほど強い相手に底を見せていない。格の指標が効く重賞が多いのは、この仕組みの反映と読めます。

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