控除率25% — 馬券を買った瞬間に起きていること
- 馬券は買った瞬間に平均25%が引かれる。オッズは胴元ではなく、参加者の投票分布で決まる
- 3連単を全通り買えば必ず当たる。それでも戻りは72.5%、当てることと増やすことは別物
- 「必ず儲かる」はこの算数と両立しない。本サイトの参考スコアも例外ではありません
オッズは誰が決めているのか
日本の公営競技はパリミュチュエル方式です。オッズは胴元が決めるのではなく、全員の投票の分布で決まります。ブックメーカーとの勝負ではなく、同じレースを買っている参加者同士の分け合いです。
分け合う原資は投票総額の70〜80%。つまりオッズは、みんなの見立てから控除分を差し引いた形でしか存在しません。
- 投票総額同じレースを買った全員のお金が集まる
- 控除買った瞬間に平均25%が引かれる
- 払戻の原資残る70〜80%が分け合う元手
- オッズ見立てから控除分を引いた形でしか存在しない
券種でこれだけ違う
払戻率は、競馬法で下限(70%)と上限の枠が決められ、その範囲内でJRAが券種ごとに設定しています(現行の率は2014年6月から)。
| 券種 | 払戻率 |
|---|---|
| 単勝・複勝 | 80% |
| 馬連・枠連・ワイド | 77.5% |
| 馬単・3連複 | 75% |
| 3連単 | 72.5% |
| WIN5 | 70% |
「全部買えば当たる」は本当で、必ず損
同じ読みの力で挑むなら、出発点の条件は単勝・複勝がいちばん緩く、3連単・WIN5がいちばん厳しい。これは腕前と関係なく決まっている算数です。
18頭立ての3連単は4,896通り。全部買えば間違いなく当たります。そして長い目で見れば、戻ってくるのは賭けた総額の72.5%です(1レース単位では配当しだいで上下します)。
当てることと増やすことは別物です。点数を広げるほど当たりやすくなり、同時に「当たったのに賭け金の合計を割る」——いわゆるガミりも起きやすくなります。的中率という数字は、広げればいくらでも上がってしまう。それ自体は何の腕前も示しません。
- 18頭立て3連単は4,896通り
- 全通り買う的中は間違いなく起きる
- 戻り賭けた総額の72.5%だけ
- ガミり当たったのに賭け金の合計を割る
「必ず儲かる」と控除率は両立しない
何も工夫しなければ、どの買い方でも長期の戻りは払戻率の70〜80%に収束していきます。これを恒常的に超え続けるということは、他の全参加者の集合知より25%分も正確であり続けるということです。この壁の厚さは、世界中の研究者が何十年もデータで確かめてきました。
だから「必ず」「誰でも」を掲げる情報は、中身を見るまでもなくこの算数と矛盾しています。そして本サイトの参考スコアやメタ読みも例外ではありません。過去の傾向の整理であって、収支を約束する道具ではない——ここは、はっきり書いておきます。
それでも競馬は面白い
控除の25%は「楽しみのコスト」と考えるのが実態に合っています。レースを観て、数字を眺めて、根拠を組み立てて、答え合わせをする。その遊びの入場料です。JRA自身も「馬券は20歳になってから ほどよく楽しむ大人の遊び」という注意書きを掲げています。
数字の読み方を磨くのは、収支を裏返すためというより、この遊びを濃くするため。このサイトのカードも、そのための材料として置いています。
- 券種を選ぶ前に払戻率を確かめる。単勝・複勝80%と3連単72.5%では出発点が違う
- 点数を広げたときは、当たっても賭け金の合計を割るガミりが出ていないか見る
- 控除の25%は「楽しみのコスト」。その入場料として払える額かどうかを、買う前に決めておく