控除率25% — 馬券を買った瞬間に起きていること
オッズは誰が決めているのか
日本の公営競技はパリミュチュエル方式です。オッズは胴元が決めるのではなく、全員の投票の分布で決まります。ブックメーカーとの勝負ではなく、同じレースを買っている参加者同士の分け合いです。
分け合う原資は投票総額の70〜80%。つまりオッズは、みんなの見立てから控除分を差し引いた形でしか存在しません。
券種でこれだけ違う
払戻率は券種ごとに法令で決まっています(JRA公式)。
| 券種 | 払戻率 |
|---|---|
| 単勝・複勝 | 80% |
| 馬連・枠連・ワイド | 77.5% |
| 馬単・3連複 | 75% |
| 3連単 | 72.5% |
| WIN5 | 70% |
「全部買えば当たる」は本当で、必ず損
同じ読みの力で挑むなら、出発点の条件は単勝・複勝がいちばん緩く、3連単・WIN5がいちばん厳しい。これは腕前と関係なく決まっている算数です。
18頭立ての3連単は4,896通り。全部買えば間違いなく当たります。そして戻ってくるのは、賭けた総額の72.5%だけです。
当てることと増やすことは別物です。点数を広げるほど当たりやすくなり、同時に「当たったのに賭け金の合計を割る」——いわゆるガミりも起きやすくなります。的中率という数字は、広げればいくらでも上がってしまう。それ自体は何の腕前も示しません。
「必ず儲かる」と控除率は両立しない
何も工夫しなければ、どの買い方でも長期の戻りは払戻率の70〜80%に収束していきます。これを恒常的に超え続けるということは、他の全参加者の集合知より25%分も正確であり続けるということです。この壁の厚さは、世界中の研究者が何十年もデータで確かめてきました。
だから「必ず」「誰でも」を掲げる情報は、中身を見るまでもなくこの算数と矛盾しています。そして本サイトの参考スコアやメタ読みも例外ではありません。過去の傾向の整理であって、収支を約束する道具ではない——ここは、はっきり書いておきます。
それでも競馬は面白い
控除の25%は「楽しみのコスト」と考えるのが実態に合っています。レースを観て、数字を眺めて、根拠を組み立てて、答え合わせをする。その遊びの入場料です。JRA自身も「余裕資金で無理なく」という姿勢を明示しています。
数字の読み方を磨くのは、収支を裏返すためというより、この遊びを濃くするため。このサイトのカードも、そのための材料として置いています。