フェブラリーSの出走条件 — プロキオンS(旧東海S)・根岸S1着
- 権利は1月のプロキオンS(2024年までの東海S)と根岸Sの1着だけ。地方馬だけの優先段はなく、中央の馬と同じ順番に並ぶ
- 2016〜2025年は10回中9回が16頭立て。特別登録は2016〜2026年の毎年18〜27頭で、枠の16頭を上回っていた
- 権利を持って出た15頭は9頭が3着内(60%)。前哨戦で権利を逃した52頭は5頭(10%)、全体は158頭中30頭(19%)
フェブラリーSの条件と、16頭の枠が埋まる順番
2026年のフェブラリーSは第43回で、2月22日に東京のダート1600mで行われました。出走できるのは4歳以上の馬で、未出走馬と未勝利馬は除かれます。性別の指定がないので、せん馬も出られます。負担重量は定量の58kg(牝馬56kg)で、2023年に基礎重量が1kg上がるまでは57kgでした。フルゲートは16頭、1着本賞金は2026年に1億2,000万円から1億5,000万円へ引き上げられています。
特別登録は毎年18〜27頭と16頭を上回るため、誰が入るかは下の表の順で決まります。先頭はレーティング上位10頭の枠で、2025年までは5頭でした。2番目がプロキオンSか根岸Sの勝ち馬で、この権利はその年度のフェブラリーSでしか使えません。外国馬がそれに続き、残りを出走馬決定賞金の多い順に並べて16頭で締め切ります。
チャンピオンズCと同じく、地方所属馬だけに設けた優先の段はなく、地方馬も中央の馬と同じ物差しで並びます。全G1の順番の比較は総合記事にまとめています。
| 順番 | 入る馬 | 条件(2026年) |
|---|---|---|
| ① | レーティング上位10頭 | 出馬投票した馬のうち上位10頭。110以上(牝馬106以上)に限る。牝馬は4ポンドを加えて順位付け |
| ② | プロキオンS・根岸Sの1着馬 | 同じ年度のフェブラリーSに限る。出走馬決定順一覧では「GⅠ等優先」と表示 |
| ③ | 外国馬 | 2007年から国際競走 |
| ④ | 出走馬決定賞金の多い順 | オープン馬が先で、3勝クラスの馬はその後ろ。同じ額で境目に並んだら抽選 |
賞金順で入る馬 — 出走馬決定賞金と16頭の境目
権利もレーティングの枠も持たない馬は、収得賞金に直近約1年の算入額と約2年のG1獲得額(地方・海外を含む)を足した出走馬決定賞金の順に並びます。全G1の賞金順の比べ方は総合記事にまとめています。このレースでは賞金順だけで枠が決まるわけではなく、2024年2着のガイアフォースは賞金順で24番目でしたが、レーティングは4位で上位の枠の範囲にいました。
特別登録は毎年16頭を超えていた
特別登録の後にJRAが出す出走馬決定順一覧では、2016〜2026年の登録が毎年18〜27頭でした。本番は2016〜2025年の10回のうち9回が16頭立てで、枠に届かなかったのは14頭の2019年(登録18頭)だけです。一覧で16番目の馬の出走馬決定賞金は、2025年が9,400万円、2026年が8,100万円。出馬投票の前の並びなので、上の馬が回避すれば境目は下がります。2026年は一覧で17番目だったサクラトゥジュール(7,800万円)が出走しました。
権利・レーティングの枠にいた例
2025年のコスタノヴァは根岸Sを勝ち、GⅠ等優先として一覧の最上位に載りました。出走馬決定賞金は8,800万円で、自分より多い馬が17頭いたので、賞金だけなら23頭中18番目の位置です。レーティングは8位(113)で、当時の上位5頭の枠にも入っていません。この年の勝ち馬で、2026年に連覇しています。
冒頭のガイアフォースは一覧の27頭中24番目で出走馬決定賞金は6,000万円、レーティングは115で、当時の上位5頭の枠に収まる順位でした。前走は芝のチャレンジCです。出馬投票の頭数は公表されていないため、レーティングの枠がなければ出られなかったのかは分かりません。
前哨戦のプロキオンS・根岸S — 2026年の条件
フェブラリーSの優先出走権が付くのは、1月下旬のプロキオンS(GⅡ)と、1月末〜2月初めの根岸S(GⅢ)の1着だけです。どちらも4歳以上のダート重賞で、フルゲートは16頭。本番までの間隔はプロキオンSが4週、根岸Sが3週あります。
根岸Sは2016年以降、毎年東京のダート1400mで行われていて、本番より200m短い距離です。プロキオンSはダート1800mで、2020・2024・2026年は京都、ほかの年は中京で行われました。
1月のプロキオンSは、2024年までの東海S
2025年度に、1月のGⅡだった東海テレビ杯東海ステークスがプロキオンSへ改称され、7月のダートGⅢだった旧プロキオンSが東海Sを名乗るようになりました。2024年以前の記録にある「プロキオンS」は夏のダート重賞で、フェブラリーSの権利とは関係がありません。このページの図表では、1月のGⅡを「プロキオンS(1月・旧東海S)」と書いています。なお回次は名前についていき、2025年1月のプロキオンSは第30回、7月の東海Sは第42回です。
| 項目 | フェブラリーS | プロキオンS | 根岸S |
|---|---|---|---|
| 2026年の日付 | 2月22日(日) | 1月25日(日) | 2月1日(日) |
| コース | 東京 ダート1600m(左) | 京都 ダート1800m(右) | 東京 ダート1400m(左) |
| 格 | GⅠ | GⅡ | GⅢ |
| 出走資格 | 4歳以上(未出走・未勝利馬を除く) | 4歳以上(同) | 4歳以上(同) |
| 負担重量 | 定量 58kg(牝馬56kg) | 別定 4歳56kg・5歳以上57kg(牝馬2kg減)。2025年1月25日以降のG1勝ち馬は2kg増など | 別定 4歳56kg・5歳以上57kg(牝馬2kg減)。2025年2月1日以降のG1勝ち馬は2kg増など |
| フルゲート | 16頭 | 16頭 | 16頭 |
| 1着本賞金 | 1億5,000万円 | 5,500万円 | 4,000万円 |
| 特別登録(中央馬) | 2月8日・2月19日 | 1月18日・1月22日 | 1月25日・1月29日 |
| フェブラリーSの権利 | — | 1着 | 1着 |
前哨戦の出走馬はどう決まるか
プロキオンSと根岸Sには、出走を優先させる権利が付くレースがありません。16頭を超えた場合は、まず外国馬と、該当する競走条件がオープンの地方所属馬が優先されます。残りの枠はオープン馬を全頭並べてから3勝クラス、2勝クラス、1勝クラスの順に続き、同じクラスの中は出走馬決定賞金の多い順です。前走の着順は順位に影響せず、重賞で除外されても次走の優先権は付きません。
3勝クラスの馬も格上挑戦で申し込めますが、並ぶのはオープン馬の後ろになります。なお、2016〜2025年に前走が3勝クラス(2018年までは1600万下)の競走だった馬は、プロキオンS(旧東海S)に10頭、根岸Sに5頭出走しました。前走の格で数えた数で、格上挑戦の頭数ではありません。
頭数が埋まりやすいのは根岸Sで、10回のうち9回が16頭立てでした(2018年だけ13頭。出馬表は14頭で、1頭が出走取消)。プロキオンS(旧東海S)は16頭の年が6回で、2016年は12頭にとどまっています。出走馬の前走を見ると、プロキオンS(旧東海S)は半数がオープン特別・リステッドから来た馬です。根岸Sは前走が地方競馬場や海外のレースだった馬が18%で、プロキオンSの8%より多めでした。
| 前哨戦 | 出走頭数 | 出走馬の前走 |
|---|---|---|
| プロキオンS(1月・旧東海S) | 平均15.1頭(2016〜2025年の10回・最多16頭) | 重賞35%・OP50%・条件戦7%・地方/海外8% |
| 根岸S | 平均15.7頭(2016〜2025年の10回・最多16頭) | 重賞36%・OP43%・条件戦3%・地方/海外18% |
【データ】出走馬158頭と3着内30頭の前走
ここからは当サイトの集計です。2016〜2025年の出走馬158頭を前走で分けると、1レースでは根岸S組が46頭で最も多く、前走G1級は合わせて62頭でした。権利の有無は2026年の規定に当てはめた判定ですが、この10年は「1月のGⅡ(東海S→プロキオンS)か根岸Sの1着」という形が続いているので、当時の実際の権利と一致します。
3着内30頭の内訳で最も大きいのは、前走G1級の12頭(40%)です。チャンピオンズCや東京大賞典から来た馬が中心で、この組は出走馬158頭の中でも62頭(39%)を占めています。3着内率は62頭中12頭の19%で、出走馬全体の19%(158頭中30頭)と同じでした。
率で目立つのは、前哨戦を勝って権利を持って出た馬です。出走馬の中では15頭(9%)と少数ながら、3着内に9頭が入りました(60%)。同じ前哨戦から来ても権利を取れなかった52頭は、3着内が5頭(10%)で全体の率を下回ります。その他の重賞から来た19頭は4頭(21%)、リステッド・オープン特別からの6頭は3着内がいませんでした。
権利組は、直前の重賞を勝った馬だけで構成されています。60%という率を権利の効き目と読むことはできず、15頭という小さな集団の数字でもあります。
- 前哨戦で優先出走権を取ったプロキオンS(1月・旧東海S)1着・根岸S1着15頭9%
- 前哨戦から(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走52頭33%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む62頭39%
- その他の重賞から19頭12%
- リステッド・オープン特別から6頭4%
- 条件戦から1勝〜3勝クラス・新馬・未勝利1頭1%
- その他3頭2%
- 前哨戦で優先出走権を取ったプロキオンS(1月・旧東海S)1着・根岸S1着9頭30%
- 前哨戦から(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走5頭17%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む12頭40%
- その他の重賞から4頭13%
根岸S組とプロキオンS組 — 1着と2着以下の差
本番に出た数は根岸S組が46頭、プロキオンS(旧東海S)組が21頭で、3着内も根岸S組が30頭中10頭を占めます。
根岸Sを勝って出た9頭のうち7頭が3着内に入り、モーニン、ノンコノユメ、モズアスコット、レモンポップ、コスタノヴァの5頭は勝っています。2着以下から出た37頭の3着内は3頭(8%)で、2017年のベストウォーリア、2019年のユラノト、2021年のワンダーリーデルと、いずれも根岸S2着の馬でした。根岸Sで3着以下だった馬は、この10年、本番の3着内に入っていません。
プロキオンS(旧東海S)の勝ち馬で本番に出たのは6頭です。2017・2020・2023・2024年は、勝ち馬が特別登録をしませんでした。出た6頭からは2019年のインティが1着、2016年のアスカノロマンが3着。権利を持たずに出た15頭からも、2024年のペプチドナイル(前哨戦6着→本番1着)と2025年のサンライズジパング(2着→2着)が3着内に来ています。
2024年は根岸Sの勝ち馬も登録せず、GⅠ等優先の馬がいない年でした。2026年のGⅠ等優先はプロキオンSを勝ったロードクロンヌだけで、根岸Sの勝ち馬ロードフォンスは登録していません。
| 前哨戦・権利の着順 | 2016〜2025年の本番に出走(うち権利あり) | 3着内(うち権利あり) |
|---|---|---|
| プロキオンS(1月・旧東海S)・1着 | 21(6) | 4(2) |
| 根岸S・1着 | 46(9) | 10(7) |
勝ち馬10頭の前走 — 6頭が前哨戦の勝ち馬
2016〜2025年の勝ち馬10頭のうち6頭は、前哨戦を勝って権利を持っていた馬です。根岸S1着が5頭、東海S(現プロキオンS)1着が1頭という内訳でした。残る4頭のうち3頭はチャンピオンズCからの直行で、2017年のゴールドドリーム(12着)と2021・2022年のカフェファラオ(6着・11着)は、前走で5着以内に入っていません。
チャンピオンズCは本番の11〜12週前にあり、この組は19頭が出て7頭が3着内に入りました(37%)。同じ前走G1級でも、東京大賞典組は17頭で3頭(18%)です。
川崎記念からの道は2024年に消えた
以前は1月末〜2月初めの川崎記念から向かう馬もいて、10年で7頭が出走し、2020年のケイティブレイブが2着に入りました。川崎記念は2024年から4月に移り、この日程は組めなくなっています。
| 年 | 勝ち馬 | 前走 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | モーニン | 根岸S | 1着 |
| 2017年 | ゴールドドリーム | チャンピオンズC | 12着 |
| 2018年 | ノンコノユメ | 根岸S | 1着 |
| 2019年 | インティ | プロキオンS(1月・旧東海S) | 1着 |
| 2020年 | モズアスコット | 根岸S | 1着 |
| 2021年 | カフェファラオ | チャンピオンズC | 6着 |
| 2022年 | カフェファラオ | チャンピオンズC | 11着 |
| 2023年 | レモンポップ | 根岸S | 1着 |
| 2024年 | ペプチドナイル | プロキオンS(1月・旧東海S) | 6着 |
| 2025年 | コスタノヴァ | 根岸S | 1着 |
地方所属馬・外国馬がフェブラリーSに出るには
フェブラリーSは、1999年に岩手のメイセイオペラが勝ち、地方所属馬として初めて中央のG1を制したレースです。日本馬のレーティング順位にも地方馬は所属場つきで載り、2024年は7位のイグナイター(兵庫)、8位のミックファイア(大井)が2頭とも本番に出ています。地方馬の優先枠はこのレースになく、収得賞金1,600万円超で申し込んだ馬(2026年の締切は2月3日)を中央の馬と同じ順番に並べます。
前哨戦の権利は地方馬にも同じように付き、プロキオンSか根岸Sを勝てばGⅠ等優先になります。この2レースはダートの指定重賞なので、該当する競走条件がオープンの地方馬は優先して出られ、特別登録は木曜日の1回だけです。2026年の根岸Sには大井所属の2頭が出走しました。
地方所属馬はほかに、2020年のノンコノユメ・モジアナフレイバー・ミューチャリー、2025年のヘリオスなどが出走しました。外国馬は2007年の国際競走化で出走できるようになり、特別登録は2月19日の1回(30万円)。2023年にはシャールズスパイトが外国馬として出走しています。
よくある質問
フェブラリーSには何頭まで出られますか?
上限は16頭で、2016〜2025年に下回ったのは2019年(14頭)だけでした。超えたときの並び方は最初の節の表のとおりです。
根岸Sで2着なら優先出走権はありますか?
ありません。権利はプロキオンSと根岸Sの1着だけで、地方所属馬も同じです。ただ2着馬の好走は多く、根岸S2着からは2017年のベストウォーリア(本番2着)、2019年のユラノト(3着)、2021年のワンダーリーデル(3着)、プロキオンS2着からは2025年のサンライズジパング(2着)が来ています。4頭とも権利なしで枠に入った馬です。
昔のプロキオンSと今のプロキオンSは同じレースですか?
時期と条件で見れば別のレースです。2024年までのプロキオンSは7月のダートGⅢで、2025年度にその枠が東海Sに改称されました。いま権利が付く1月のダート1800mのGⅡは、2024年まで東海テレビ杯東海Sと呼ばれていた枠です。ただしJRAの回次は名前についていくため、2025年1月のプロキオンSは第30回(2024年7月の旧プロキオンSが第29回)、2025年7月の東海Sは第42回(2024年1月の東海Sが第41回)と数えられています。
前哨戦を使わなくてもフェブラリーSに出られますか?
出られます。レーティング上位10頭の枠か、出走馬決定賞金の順番で入る道があり、2016〜2025年の勝ち馬10頭のうち4頭は前哨戦の権利を持たずに勝っています。どの馬がどのレースから来たかは勝ち馬の表のとおりです。
- 前哨戦2着に権利はない。それでも根岸S2着から3頭、プロキオンS2着から1頭が、権利なしで本番の3着内に来ている
- 2024年以前の記録では、1月のGⅡは「東海S」の名前で載っている。当時の「プロキオンS」は夏のダート重賞で、フェブラリーSの権利とは関係がない
- 前走G1級は3着内で最大の組(30頭中12頭)でも、3着内率は全体と同じ19%。内訳は率と並べて読む