G1の出走条件一覧 — 優先出走権・賞金・ファン投票【2026年版】
- G1の出走枠は優先出走権 → 賞金の順で埋まる。古馬G1はその前にレーティング上位10頭、宝塚記念・有馬記念はファン投票の上位10頭が入る
- 2026年から、古馬G1のレーティング枠は5頭から10頭へ、ファン投票枠は「出馬投票した馬の上位10頭(50位以内)」へ変わった
- 過去10年のG1で3着内に入った714頭のうち、前走がJRAの重賞だった馬は83%(4着以下の馬は76%)。菊花賞の神戸新聞杯組(3着内33%・4着以下34%)のように、通る馬が多いだけで差のない道もある
出走枠が埋まる順番
G1の出走馬は、出馬投票をした馬の中から、決められた順番で上から枠を埋めていきます。その順番はG1の区分ごとに違います。JRAが公表している「GⅠレースの出走馬決定方法」を、2026年度の規定で整理すると下の表になります。
表の「優先出走権」は、トライアルや前哨戦で決められた着順以内に入った馬が持つ権利です。外国調教馬と地方所属馬にも、表の位置にそれぞれ優先の枠があります。そこまでで埋まらなかった残りを、賞金の多い順に並べて決めます。賞金が同じ額で枠の境目に並んだときは抽選です。
たとえば天皇賞(秋)なら、最初に入るのはレーティング上位10頭。次にオールカマー・毎日王冠・京都大賞典を勝った馬、外国馬、地方馬と続き、最後が賞金順で、18頭に達したところで締め切られます。ダービーなら、皐月賞5着以内などの優先出走権を持つ馬が先で、残りは芝で積んだ収得賞金の順です。
- ① レーティング上位10頭出馬投票した馬のうち、レーティングの高い順
- ② 優先出走権オールカマー・毎日王冠・京都大賞典の1着馬
- ③ 外国馬
- ④ 地方所属馬所定のステップ競走で2着以内など
- ⑤ 出走馬決定賞金の多い順同じ額で並んだら抽選。18頭で締め切り
| G1の区分 | 出走枠が埋まる順番 |
|---|---|
| 2歳G1(阪神JF・朝日杯FS・ホープフルS) | 外国馬 → 地方馬 → 収得賞金 |
| 春の3歳G1(桜花賞・皐月賞・NHKマイルC・オークス・ダービー) | 優先出走権 → 外国馬 → 地方馬 → 芝の収得賞金 |
| 秋の3歳G1(秋華賞・菊花賞) | 優先出走権 → 外国馬 → 地方馬 → 収得賞金 |
| 宝塚記念・有馬記念 | ファン投票 → 外国馬 → 出走馬決定賞金 |
| フェブラリーS・チャンピオンズC | レーティング → 優先出走権 → 外国馬 → 出走馬決定賞金 |
| ジャパンカップ | レーティング → 外国馬 → 出走馬決定賞金 |
| その他の古馬G1 | レーティング → 優先出走権 → 外国馬 → 地方馬 → 出走馬決定賞金 |
【一覧】平地G1全24レースの優先出走権(2026年)
JRA所属馬が優先出走権を取れるレースと着順を、2026年の開催順に並べました。3歳のクラシック路線は「3着以内」「5着以内」のように幅があり、古馬のG1は前哨戦の1着だけが原則です。ジャパンカップ、2歳G1、宝塚記念、有馬記念には、この形の権利がありません。
JRAの用語では、レース名に「トライアル」と付くものだけが正式なトライアルで、古馬のステップは「前哨戦」と呼ばれます。権利の効き方はどちらも同じです。古馬の前哨戦で取った権利は、同じ年度のそのG1にしか使えません。
レース名の変更が続いていて、古い解説と食い違いやすいところでもあります。2025年からアーリントンCはチャーチルダウンズCに、1月の東海SはプロキオンSに、秋の府中牝馬Sはアイルランドトロフィーに改められました。いま「東海S」「府中牝馬S」と呼ばれているのは6〜7月に行われる別の重賞で、G1の前哨戦ではありません。
| G1(2026年) | 優先出走権が付くレースと着順 |
|---|---|
| フェブラリーS(2/22) | プロキオンS・根岸Sの1着 |
| 高松宮記念(3/29) | 阪急杯・オーシャンSの1着 |
| 大阪杯(4/5) | 中山記念・金鯱賞の1着 |
| 桜花賞(4/12) | チューリップ賞・フィリーズレビューの3着以内、アネモネSの2着以内 |
| 皐月賞(4/19) | 弥生賞・スプリングSの3着以内、若葉Sの2着以内 |
| 天皇賞(春)(5/3) | 阪神大賞典・日経賞の1着 |
| NHKマイルC(5/10) | ニュージーランドT・チャーチルダウンズCの3着以内 |
| ヴィクトリアマイル(5/17) | 阪神牝馬S・福島牝馬Sの1着 |
| オークス(5/24) | 桜花賞の5着以内、フローラSの2着以内、スイートピーSの1着 |
| 日本ダービー(5/31) | 皐月賞の5着以内、青葉賞の2着以内、プリンシパルSの1着 |
| 安田記念(6/7) | マイラーズC・京王杯スプリングCの1着 |
| 宝塚記念(6/14) | なし(ファン投票の上位10頭が先) |
| スプリンターズS(9/27) | キーンランドC・セントウルSの1着 |
| 秋華賞(10/18) | 紫苑S・ローズSの3着以内 |
| 菊花賞(10/25) | セントライト記念・神戸新聞杯の3着以内 |
| 天皇賞(秋)(11/1) | オールカマー・毎日王冠・京都大賞典の1着 |
| エリザベス女王杯(11/15) | アイルランドトロフィーの1着 |
| マイルCS(11/22) | スワンS・富士Sの1着 |
| ジャパンカップ(11/29) | なし(レーティング上位10頭が先) |
| チャンピオンズC(12/6) | みやこS・武蔵野Sの1着 |
| 阪神JF(12/13) | なし(収得賞金の順。ステップ競走は地方馬のみ) |
| 朝日杯FS(12/20) | なし(同上) |
| ホープフルS(12/26) | なし(同上) |
| 有馬記念(12/27) | なし(ファン投票の上位10頭が先) |
賞金で出る — 収得賞金と出走馬決定賞金
優先出走権を持たない馬は、賞金の順番で残りの枠を争います。ここでいう賞金は、実際に受け取った賞金の合計ではありません。2歳・3歳のG1で使うのは、クラス分けのための収得賞金です(仕組みは「クラスと収得賞金」の記事にまとめています)。
春の3歳G1(桜花賞・皐月賞・NHKマイルC・オークス・ダービー)は2025年から数え方が変わりました。並べる基準は、中央の芝で行われたオープン・1勝クラスの競走と、パートⅠ国(国際的な格付けで最上位に区分される国)の芝の競走で得た収得賞金だけ。ダートで勝ち上がってきた馬は、芝で賞金を積まないと春のクラシックの順番が上がりません。秋華賞・菊花賞と2歳G1は、これまでどおり芝とダートを合わせた通算の額で並べます。
古馬のG1の物差しは出走馬決定賞金と呼ばれ、収得賞金に、おおむね過去1年間の収得賞金と、おおむね過去2年間のG1での収得賞金を足して計算します。最近走っている馬、G1で結果を出している馬ほど上に来る仕組みです。ただしクラスが上の馬が優先されるので、3勝クラスの馬は、決定賞金の額がオープン馬より多くても、その下に並びます。
賞金順の境目にいる馬は、特別登録の段階で「除外対象」と報じられ、上の馬が回避すれば繰り上がります。なお、ほかのレースで除外された馬が、再投票でG1に回ることは認められていません。
古馬G1はレーティング上位10頭が先(2026年から)
宝塚記念・有馬記念を除く古馬のG1では、レーティングの上位馬が最初に枠を取ります。対象は出馬投票した馬のうち上位10頭で、2025年度までは5頭でした(2025年11月発表、2026年度から適用)。
レーティングは、レースの着差などから馬の能力を斤量の単位(ポンド)で表した数値です。過去1年間のオープン競走での値を使い、牝馬は4ポンドを足して順位を付けます。110未満(牝馬は106未満)の馬は、順位が上位でも対象外です。順位は特別登録の締切の翌日に発表され、同じ値の馬が並んだときは、抽選ではなくJRAが近走の成績などを見て順位を付けます。
この枠がある分、実績のある馬は前哨戦を使わなくても出走枠を確保できます。
宝塚記念・有馬記念はファン投票(2026年に見直し)
宝塚記念と有馬記念は、ファン投票の上位馬が最初に枠を取ります。2026年の宝塚記念から数え方が変わり、出馬投票した馬のうち得票上位10頭、ただし投票の順位が50位以内の馬に限る、という形になりました。2025年までは「第1回特別登録をした馬のうち上位10頭」で、順位の下限はありませんでした。特別登録はレースのおよそ2週前の登録、出馬投票は通常レース週の木曜に行う最後の申し込みです。
旧方式では、上位10頭のうち出走を見送った馬の分は、11位以下の馬に回りませんでした。新方式では実際に出走を申し込んだ馬の中で数えるので、上位の馬が回避すれば11位以下の馬も優先枠に入れます。JRAは、ファン投票の上位馬が出走できる機会を確保するための見直しと説明しています。ただし51位以下の馬は、何頭が回避しても投票枠には入れません。同じ順位で並んだ場合は抽選です。投票枠の次は選考委員会が選んだ外国馬、その次が出走馬決定賞金の順です。
投票の対象はJRA所属の3歳以上の現役馬で、投票はWEBだけで受け付けています。2025年の有馬記念は11月20日から12月7日まで受け付け、中間発表が2回、最終結果の発表は12月11日でした。2026年の有馬記念(12月27日)の投票日程は、この記事の公開時点ではまだ発表されていません。発表されしだい、ここに書き足します。
有馬記念には、ファン投票の上位馬を対象にした特別出走奨励金もあります。2026年度は1〜3位が2,000万円、4〜5位が1,000万円、6〜10位が500万円で、その年度のG1で3着以内に入っているなどの条件を満たして出走した馬に出ます。
| 項目 | 2025年まで | 2026年から |
|---|---|---|
| 数える馬 | 第1回特別登録をした馬 | 出馬投票をした馬 |
| 優先される頭数 | 上位10頭 | 上位10頭 |
| 順位の下限 | なし | 50位以内 |
地方馬・外国馬・せん馬・クラシック登録
地方所属馬
2026年度の平地G1は、24レースすべてが地方所属馬の出られる「指定」競走で、外国馬の出られる「国際」競走でもあります。地方所属馬がJRAのG1で優先される道は3つあります。
1つめは、所定のステップ競走での好走です。古馬の前哨戦なら、JRA所属馬が1着だけなのに対して1・2着が対象になります。2歳G1は、阪神JFがアルテミスS・ファンタジーS、朝日杯FSが京王杯2歳S・デイリー杯2歳S、ホープフルSが東スポ杯2歳S・京都2歳Sのそれぞれ1・2着。ダービーには、JRA所属馬には権利のない京都新聞杯の1・2着も入っています。2つめは中央の芝重賞や芝G1での勝利などの成績、3つめはJRA所属馬と同じ権利(皐月賞5着以内からダービーへ、など)です。
フェブラリーS・宝塚記念・ジャパンカップ・チャンピオンズC・有馬記念には地方馬向けのステップ競走がなく、収得賞金が1,600万円を超えていれば出走を申し込めます。そのうえで、中央の馬と同じ基準で選ばれます。
外国馬
外国調教馬は、決定順の表のとおり、賞金順で選ばれる馬より先に枠が割り当てられます。ジャパンカップは招待制で、2026年の予備登録は無料、締切は10月6日。招待を受けた馬には、JRAが馬の航空輸送や関係者の渡航・宿泊を用意します。2025年は予備登録の14頭のうち招待を受諾したのが4頭で、実際に出走したのは1頭でした。
せん馬(騸馬)
出走資格が「牡・牝」と定められたG1には、せん馬は出られません。皐月賞・ダービー・菊花賞のほか、NHKマイルC・朝日杯FS・ホープフルSもこの形です。性別の指定がない古馬のG1には出られ、天皇賞は2008年からせん馬に開かれています。
クラシック登録と追加登録料
桜花賞・皐月賞・オークス・ダービー・菊花賞の5レースは、早い段階から段階的に登録しておく必要があります。2026年度は下の表の3段階で、第3回まで済ませないと出走できません。第2回までに登録していなかった馬も、第3回と同じ日に200万円の追加登録料を払えば出られます。NHKマイルCと秋華賞はこの5レースに含まれず、ほかのG1と同じ通常の特別登録です。
| 回 | 締切 | 登録料 |
|---|---|---|
| 第1回 | 2歳の10月第4金曜 | 1万円 |
| 第2回 | 3歳の1月第4金曜 | 3万円 |
| 第3回 | レースの2週前の日曜 | 36万円 |
| 追加登録 | 第3回と同じ日 | 200万円 |
【データ】G1の3着内馬714頭は、前走でどこを走っていたか
ここからは当サイトの集計です。2016〜2025年の平地G1全24レース(大阪杯とホープフルSは、G1になった2017年から)で3着内に入った714頭について、直前に走ったレースを数えました。海外や地方の前走は、馬ごとの全戦績から拾っています。
前走がJRAの重賞だった馬は593頭(83%)です。内訳はG2が221頭、G1が213頭、G3が159頭で、残りは海外・地方の競走が59頭、条件戦が35頭、リステッド・オープン特別が27頭でした。
同じ期間に4着以下だった馬(以下、着外馬)3,227頭でも、前走が重賞だった馬は76%いて、差は7ポイントにとどまります。はっきり差が出るのは前走がG1だった割合で、3着内馬の30%に対して着外馬は17%でした。前走で1着だった馬の割合も、3着内馬の41%に対して着外馬は27%。格の高いレースを走ってきた馬、前走を勝ってきた馬が、3着内の側に多く含まれていました。
- G1213頭30%
- G2221頭31%
- G3159頭22%
- 海外・地方の競走59頭8%
- 条件戦35頭5%
- リステッド・オープン特別27頭4%
G1ごとに見る「いちばん多い前走」
レースごとに、3着内馬の前走でいちばん多かったレースを並べました。右端の列は、着外馬のうち同じレースを前走にしていた馬の割合です。左右の数字が近いレースは、その道を通る馬が多いだけで、好走に結びついているとは言えません。
ダービーは皐月賞組が3着内30頭のうち23頭(77%)と突出しています。ただ、着外馬でも52%が皐月賞組で、そもそも出走馬の半分以上が皐月賞から来るレースです。着外馬の割合との比で見て差が大きいのは、皐月賞の共同通信杯組(3着内30%・着外9%)、秋華賞のオークス組(37%・10%)、安田記念のヴィクトリアマイル組(23%・6%)あたり。共同通信杯には皐月賞の優先出走権が付かないので、ここから来た馬は賞金で枠に入っています。
反対に、菊花賞の神戸新聞杯組は3着内33%・着外34%で、差がありません。「過去10年の3着内は○○組が最多」という話は、着外馬の中の同じ組と並べて初めて意味を持ちます。考え方は「過去10年、勝ち馬は全員○○」の記事と同じです。
| G1 | 3着内馬の前走で最多 | 3着内 | 着外 |
|---|---|---|---|
| フェブラリーS | 根岸S | 10/30頭(33%) | 28% |
| 高松宮記念 | シルクロードS | 7/30頭(23%) | 17% |
| 大阪杯 | 金鯱賞/京都記念 | 各6/27頭(22%) | 21%/15% |
| 桜花賞 | チューリップ賞 | 12/30頭(40%) | 24% |
| 皐月賞 | 共同通信杯 | 9/30頭(30%) | 9% |
| 天皇賞(春) | 阪神大賞典 | 14/30頭(47%) | 35% |
| NHKマイルC | 桜花賞/ニュージーランドT/アーリントンC | 各6/30頭(20%) | 10%/24%/20% |
| ヴィクトリアマイル | 阪神牝馬S | 12/30頭(40%) | 40% |
| オークス | 桜花賞 | 18/30頭(60%) | 39% |
| 日本ダービー | 皐月賞 | 23/30頭(77%) | 52% |
| 安田記念 | ヴィクトリアマイル | 7/30頭(23%) | 6% |
| 宝塚記念 | 天皇賞(春) | 9/30頭(30%) | 25% |
| スプリンターズS | セントウルS | 8/30頭(27%) | 34% |
| 秋華賞 | オークス | 11/30頭(37%) | 10% |
| 菊花賞 | 神戸新聞杯 | 10/30頭(33%) | 34% |
| 天皇賞(秋) | 宝塚記念 | 8/30頭(27%) | 13% |
| エリザベス女王杯 | 府中牝馬S(現アイルランドトロフィー) | 12/30頭(40%) | 29% |
| マイルCS | 富士S | 11/30頭(37%) | 31% |
| ジャパンカップ | 天皇賞(秋) | 11/30頭(37%) | 23% |
| チャンピオンズC | JBCクラシック | 10/30頭(33%) | 20% |
| 阪神JF | アルテミスS | 8/30頭(27%) | 14% |
| 朝日杯FS | デイリー杯2歳S | 8/30頭(27%) | 13% |
| 有馬記念 | ジャパンカップ | 10/30頭(33%) | 29% |
| ホープフルS | 京都2歳S/東スポ杯2歳S | 各5/27頭(19%) | 10%/10% |
菊花賞 — 権利を取った馬と、夏に勝ち上がった馬
菊花賞(2026年は10月25日)の優先出走権は、セントライト記念と神戸新聞杯の3着以内に付きます。過去10年、この権利を持って本番に出た馬は48頭で、そのうち15頭が3着内に入りました(31%)。3着内30頭のちょうど半分です。
トライアルに出て4着以下に終わり、賞金で出てきた馬は53頭いて、3着内は3頭(6%)でした。一方、前走が条件戦(1勝〜3勝クラス)だった馬は58頭で、3着内は7頭(12%)。この7頭は全員が2勝クラスか3勝クラスを勝ってきた馬で、2023年のドゥレッツァは3勝クラスを勝った次の一戦で菊花賞を制しています。夏の条件戦で賞金を積み、トライアルを使わずに本番へ向かう、いわゆる上がり馬の道です。
残る20頭は、ラジオNIKKEI賞や札幌記念などトライアル以外の重賞から来た馬で、5頭(25%)が3着内でした。出走馬全体で見ると179頭のうち3着内は30頭(17%)なので、権利組はその倍近い率です。トライアルで権利を逃した組は、全体の率の半分にも届いていません。菊花賞はほぼ毎年18頭がそろうレースで、権利と賞金の順番が実際に出走馬を分けてきました。
- トライアル3着以内(権利組)15頭50%
- 条件戦を勝って直行7頭23%
- その他の重賞からラジオNIKKEI賞・札幌記念・ダービーなど5頭17%
- トライアル4着以下3頭10%
天皇賞(秋) — 前哨戦より、前走G1からの直行
天皇賞(秋)(2026年は11月1日)の優先出走権は、オールカマー・毎日王冠・京都大賞典の1着馬に付きます。ところが過去10年、この権利を持って本番に出た馬は6頭しかいません。3着内に入ったのは、2018年にオールカマーを勝ったレイデオロ(本番も1着)の1頭だけです。
3着内30頭のうち20頭は、前走がG1でした。宝塚記念から8頭、安田記念から5頭、ダービーから4頭など、夏を休んで本番へ直行した馬が中心です。前哨戦から来た3着内馬は5頭で、レイデオロ以外の4頭はいずれも毎日王冠で2〜5着に終わり、権利を持たずに賞金で出てきた馬でした。札幌記念組が4頭、残る1頭はセントライト記念から来た3歳馬です。
前走がG1だった馬は41頭が出走して20頭が3着内(49%)、それ以外の103頭は10頭(10%)でした。もっとも天皇賞(秋)は、この10年で18頭がそろったのが2017年の1回だけで、ほとんどの年は申し込んだ馬がそのまま出走できています。前走G1組が中心なのは、出走枠の順番で絞られた結果というより、実績のある馬の陣営が前哨戦を挟まずに直行を選んできた結果と読むほうが自然です。規定の上でも、そうした馬はレーティングや賞金で枠を確保できます。
- 前走G1宝塚記念8・安田記念5・ダービー4など20頭67%
- 前哨戦から権利を持っていたのは1頭5頭17%
- 札幌記念から4頭13%
- その他1頭3%
よくある質問
優先出走権は何着まで?
レースによって違います。桜花賞・皐月賞・NHKマイルC・秋華賞・菊花賞に向けたトライアルの多くは3着以内で、アネモネSと若葉Sは2着以内。オークスとダービーへは、桜花賞・皐月賞の5着以内にも権利が付きます。古馬のG1に向けた前哨戦は、原則として1着だけです。
有馬記念には何頭出られる? ファン投票は何位まで?
フルゲートは16頭です。ファン投票の枠は10頭で、実際に出走を申し込んだ馬の中から得票の多い順に選ばれます。2026年からは、投票順位50位以内という下限が加わりました。残る6つの枠は、外国馬のあと出走馬決定賞金の順で埋まります。
地方の馬や外国の馬もG1に出られる?
出られます。24レースすべてが両方に開かれていて、道筋はレースごとに違います。地方所属馬なら前哨戦の2着まで権利が付くなど、JRA所属馬より広い枠もあります。詳しくは上の「地方馬・外国馬・せん馬・クラシック登録」の節にまとめました。
せん馬がダービーに出られないのはなぜ?
出走資格が「牡・牝」に限られたレースだからです。2歳と3歳のG1はすべて牡・牝か牝馬限定なので、せん馬が走れるG1は、性別の指定がない3歳以上・4歳以上のレースに限られます。
優先出走権を取れば、本番でも好走しやすい?
菊花賞では、権利を持って出た馬の3着内率が31%で、トライアルで権利を逃した馬の6%を大きく上回りました。ただ天皇賞(秋)では、権利を使って出てきた馬がそもそも10年で6頭しかいません。権利はあくまで出走枠の話で、好走を約束するものではない、と受け取るのが無難です。
- 出走馬が決まる順番はG1の区分で違う。3歳G1は優先出走権、古馬G1はレーティング、宝塚記念・有馬記念はファン投票が先
- 春の3歳G1の賞金順は、2025年から芝の収得賞金で数える。中央のダートで稼いだ賞金は春のクラシックの順番に入らない
- 「過去10年の3着内は○○組が最多」と見たら、着外馬の中の同じ組の割合も確かめる