ホープフルSの出走条件 — 収得賞金の境目と東スポ杯・京都2歳S
- 18枠は外国馬 → 地方所属馬 → 収得賞金の多い順。中央の馬には前哨戦の優先出走権も、レーティングの枠もない
- 2020〜2025年の登録時点で400万円超の馬は毎年全頭が圏内。400万円の1勝馬が枠を上回ったのは2022・2023年の2回
- 2017〜2025年の3着内率はリステッド・OP組32%(25頭中8頭)、重賞組28%(40頭中11頭)、新馬・未勝利組7%(41頭中3頭)、全体19%(141頭中27頭)
12月26日・中山芝2,000m — 2026年のホープフルS
2026年のホープフルSは第43回で、12月26日(土)、5回中山の7日目に行われます。翌27日(日)が有馬記念で、その前日に組まれた2歳のGⅠです。舞台は中山の芝2,000m(右・内回り)。出走できるのは未出走馬と未勝利馬を除く2歳の牡馬・牝馬で、せん馬には資格がありません。斤量は馬齢重量の牡馬56kg・牝馬55kg、フルゲートは18頭、1着の本賞金は8,000万円です。
前身は1984年創設の牝馬限定GⅢ「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」(阪神芝1,600m)で、2,000mへの延長やラジオNIKKEI杯2歳ステークスへの改称を経て、2014年にGⅡとして中山へ移りホープフルSの名になりました。GⅠ昇格は2017年で、回数は1984年から通して数えます。
| 項目 | 2026年のホープフルS |
|---|---|
| 日付 | 12月26日(土)5回中山7日 |
| コース | 中山 芝2,000m(右・内回り) |
| 出走資格 | 牡・牝の2歳(未出走馬・未勝利馬を除く)、国際・指定 |
| 負担重量 | 馬齢重量(牡馬56kg・牝馬55kg) |
| フルゲート | 18頭 |
| 本賞金 | 1着8,000万円、2着3,200万円、3着2,000万円、4着1,200万円、5着800万円 |
| 特別登録 | 第1回12月13日(日)2万円、第2回12月24日(木)8万円。外国馬は12月24日の1回で10万円 |
| 出馬投票 | 12月24日(木)12時〜14時 |
| JRA所属馬の優先出走権 | なし |
出走馬の決まり方 — 前哨戦で権利は取れず、効くのは賞金の加算
2020〜2025年の出走馬決定順一覧を見ると、収得賞金が400万円を超える馬は毎年1頭残らず出走圏内にいました。18枠は外国馬と地方所属馬の優先分が先に埋まり、残りをJRA所属馬が収得賞金の多い順に分け合います。JRA所属馬が着順で取れる優先出走権はどの前哨戦にもなく(JRAのG1ページも「なし」)、2017〜2026年度の競馬番組一般事項でJRA所属馬のGⅠ優先出走を定めた表(Ⅴ-2(4)イ)にホープフルSが載った年もありません。古馬GⅠにあるレーティングやファン投票の枠も用意されていません。
ダートで得た分も足して並ぶ
並べる基準はクラス分けに使う収得賞金の通算額で、芝に限らずダートの分も入ります。前走の着順や出走間隔は順番に関係せず、着順が意味を持つのは重賞の1・2着か重賞以外の1着で賞金が加算されるときだけです。18番目に同じ額の馬が並んだ場合は、出馬投票の後に抽選で決まります。G1の区分ごとの違いは総合記事にまとめています。
| 順番 | 枠に入る馬 | 2026年に当てはまる条件 |
|---|---|---|
| 1 | 外国調教馬(カク外) | 国際競走のため優先。特別登録は12月24日(木)の1回 |
| 2 | 地方所属馬(カク地) | 東スポ杯2歳S・京都2歳Sで2着以内、または中央の芝の2歳重賞で1着 |
| 3 | JRA所属馬(マル地・マル外を含む) | 通算の収得賞金の多い順。境目に同じ額が並べば抽選 |
登録が18頭を超えた年 — 2020〜2025年の出走馬決定順一覧
2020〜2025年の出走馬決定順一覧(第1回特別登録の締切時点)では、収得賞金が400万円を超える馬は6年とも全頭が出走圏内でした。境目は毎年、新馬戦か未勝利戦を1つ勝っただけの馬の額である400万円か、それより下にあります。
登録が18頭以下だった2020年(18頭)と2021年(15頭)は、全頭が圏内でした。2024年と2025年は19頭が登録し、400万円以上の馬がちょうど18頭。2024年は400万円のニシノエージェントが出走せず、最も低い250万円のアリオーンスマイルまで出て18頭立てになりました。2025年の19番目は収得賞金0円の未勝利馬で、出走していません。
400万円の馬が枠より多かった2022年と2023年
2022年は19頭の登録で、400万円を超える9頭の後ろに、400万円の10頭が9つの枠をめぐって並びました。出走は18頭、登録して走らなかったのは400万円のワンダイレクト1頭です。勝ったドゥラエレーデも、この10頭の中にいました。
2023年の登録は6年間で最多の22頭です。400万円を超える馬は7頭で、残る11枠に対して400万円の馬が14頭いました。出馬表の18頭に、400万円のカフェグランデ、ニューステソーロ、ロジルーラーの名前はありません。一覧で20番目のレガレイラは出走して勝っており、同じ額の馬の並び(50音順)は出られる順番を示していません。
GⅠになってからの9回で、18頭立ては2022年と2024年の2回です。2018年と2019年は13頭、残りの年は15〜17頭でした。2023年は出馬表の18頭から2頭が出走を取り消し、16頭で行われています。
賞金を積む場所 — 東スポ杯2歳Sと京都2歳S
トライアルのないホープフルSで中央の馬が順番を上げるには、収得賞金を増やすしかありません。JRAのホープフルSのページは、札幌2歳S(GⅢ・9月5日)、デイリー杯2歳S(GⅡ・11月14日)、東京スポーツ杯2歳S(GⅡ・11月23日)、京都2歳S(GⅢ・11月28日)を主なステップレースに挙げています。
2026年の本賞金で計算すると、東スポ杯2歳Sは1着で2,000万円・2着で800万円、京都2歳Sは1着で1,600万円・2着で600万円が加わり、新馬勝ちの400万円と足せば2020〜2025年の境目を大きく上回ります。重賞の加算は1・2着だけで、重賞以外は1着のときだけ(1勝クラス500万円、リステッド800万円など)です。キラーアビリティ(萩S2着)、ドゥラエレーデ(東スポ杯2歳S4着)、レガレイラ(アイビーS3着)は、前走で賞金を増やせないまま400万円で登録して勝ちました。
前哨戦の出走馬の決まり方
東スポ杯2歳Sと京都2歳Sも2歳のオープン競走です。外国馬と、芝実績馬に選ばれた地方所属馬が先に枠を得て、残りは収得賞金の多い順、同じ額なら抽選で決まります。未出走馬と未勝利馬は出走できず、性別の制限はありません。重賞のため、除外されても次のレースで優先される権利は付きません。
| レース(2026年) | 日付・競馬場 | コース | 格・フルゲート | 1・2着で加わる収得賞金 |
|---|---|---|---|---|
| 東京スポーツ杯2歳S | 11月23日(祝・月)東京 | 芝1,800m(左) | GⅡ・18頭 | 1着2,000万円・2着800万円 |
| ラジオNIKKEI杯京都2歳S | 11月28日(土)京都 | 芝2,000m(右) | GⅢ・18頭 | 1着1,600万円・2着600万円 |
【データ】出走馬141頭と3着内27頭の前走
GⅠになった2017年からの9回、出走馬141頭の前走では、新馬・未勝利組が41頭(29%)で最多でした(当サイト集計、2017〜2025年)。続くのはGⅡ・GⅢの重賞の40頭、1勝クラスの34頭、リステッド・オープン特別の25頭で、その他が1頭です。3着内27頭では、重賞組が11頭、リステッド・オープン特別組が8頭、1勝クラス組が5頭、新馬・未勝利組が3頭です。
この9回のルート別の3着内率は、リステッド・オープン特別組が25頭中8頭の32%、重賞組が40頭中11頭の28%で、出走馬全体の141頭中27頭(19%)を上回りました。1勝クラス組は34頭中5頭の15%、新馬・未勝利組は41頭中3頭の7%です。1年に13〜18頭が走るレースの9回分なので、1頭の違いで率が数ポイント動きます。
前走のレース別
レース名で数えると、3着内は京都2歳S組と東スポ杯2歳S組が5頭ずつで、どちらも出走16頭中5頭(31%)でした。京都2歳S組は4頭が前走2着、東スポ杯2歳S組は4頭が前走1着です。萩S組とアイビーS組は出走7頭中3頭ずつ、芙蓉S組は8頭中1頭でした。
新馬戦から来た18頭のうち3着内は2頭(2017年のステイフーリッシュ、2025年のロブチェン)、未勝利戦から来た23頭では1頭(2024年のファウストラーゼン)です。前走を勝っていた馬は3着内27頭のうち18頭(67%)、出走馬141頭では65%で、ほとんど変わりません。
- その他の重賞から11頭41%
- リステッド・オープン特別から8頭30%
- 新馬・未勝利から3頭11%
- 1勝クラスから5頭18%
- その他の重賞から40頭28%
- リステッド・オープン特別から25頭18%
- 新馬・未勝利から41頭29%
- 1勝クラスから34頭24%
- その他1頭1%
勝ち馬9頭の前走と、登録時の収得賞金
2017〜2025年の勝ち馬9頭のうち4頭は、前走が東スポ杯2歳Sでした。コントレイル(2019年)、ダノンザキッド(2020年)、クロワデュノール(2024年)はそこを勝ち、ドゥラエレーデ(2022年)は4着からの勝利です。萩S組が2頭、京都2歳S・アイビーS・新馬戦の組が1頭ずついます。
登録一覧が公開されている2020年以降の6頭では、4頭が特別登録の時点で400万円の1勝馬でした(キラーアビリティ、ドゥラエレーデ、レガレイラ、ロブチェン)。残る2020年のダノンザキッド(2,000万円)と2024年のクロワデュノール(2,300万円)は、その年の登録馬で最高額です。
前走からの間隔は、東スポ杯2歳S・京都2歳S組の5頭が33〜42日、萩S・アイビーS組の3頭が59〜68日、新馬戦からのロブチェンが48日。2026年は東スポ杯2歳Sから33日、京都2歳Sから28日で本番を迎えます。
| 年 | 勝ち馬 | 前走 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | タイムフライヤー | 京都2歳S | 2着 |
| 2018年 | サートゥルナーリア | 萩S | 1着 |
| 2019年 | コントレイル | 東スポ杯2歳S | 1着 |
| 2020年 | ダノンザキッド | 東スポ杯2歳S | 1着 |
| 2021年 | キラーアビリティ | 萩S | 2着 |
| 2022年 | ドゥラエレーデ | 東スポ杯2歳S | 4着 |
| 2023年 | レガレイラ | アイビーS | 3着 |
| 2024年 | クロワデュノール | 東スポ杯2歳S | 1着 |
| 2025年 | ロブチェン | 新馬 | 1着 |
地方所属馬・外国馬、牝馬とせん馬
地方所属馬
地方所属馬(カク地)には優先の道が2つあります。同じ年度の東スポ杯2歳Sか京都2歳Sで2着以内に入ることと、中央の芝の2歳重賞で1着になることです。後者は2022年度に優先の扱いになったもので、2021年度までは出走を申し込めるだけでした。
ステップ競走に出る段階では、中央の芝の重賞で2着以内などの実績を持つ「芝実績馬」が優先され、それ以外は収得賞金150万円超の馬が、中央の馬を含めた順番で上位なら出られます。出られるのは2レースのうち1つだけで、2026年の申込み締切はステップ競走が11月4日、本番が12月8日。2026年度の規定では、過去1年間に芝のGⅠを勝った地方所属馬は、桜花賞・皐月賞などの3歳GⅠに優先して出られます。ホープフルSの勝ち馬もこれに当たります(翌春の扱いは2027年度の番組で決まります)。
2020〜2025年の登録一覧にカク地の馬はおらず、地方出身の登録馬は2020年のラペルーズや2024年のアリオーンスマイルなど、JRAに転入したマル地でした。
外国馬
外国調教馬(カク外)は国際競走の規定で、地方所属馬や賞金順の馬より先に枠を得ます。特別登録は12月24日(木)の1回で10万円。2020〜2025年の一覧に登録はなく、2024年のデルアヴァーのような外国産のJRA所属馬(マル外)は、この優先に入らず賞金の列に並びます。
牝馬とせん馬
出走資格が牡・牝なので、せん馬は出られません。牝馬は牡馬より1kg軽い55kgで、12月13日には牝馬限定の阪神JFがあります(ホープフルSの第1回特別登録と同じ日)。GⅠになった2017年以降で最初の牝馬の勝ち馬は2023年のレガレイラで、2024年の一覧にも牝馬のレーヴドロペラが400万円組で載っていました。
GⅠ昇格からの変更 — 実施日と前哨戦の格
GⅠ昇格は2017年です。JRAはこの年度の番組で、中央競馬の最終開催日を盛り上げ、2歳の中距離路線の頂点にする狙いを示し、日曜だった実施日を12月28日(木)へ移しました。条件は国際・特指から国際・指定に改められ、同じ年度に京都2歳Sも、地方所属馬が出られるホープフルSのステップ競走にするため指定競走になっています。
2021年度には東スポ杯2歳SがGⅡへ上がり、JRAはホープフルSの前哨戦として内容が充実していることを理由に挙げました。GⅠになってからの9回のうち7回は12月28日に行われ、有馬記念の前日の土曜に組まれたのは2020年と2025年です。
| 年度 | 主な変更 |
|---|---|
| 2014年 | ラジオNIKKEI杯2歳S(GⅢ・阪神)をGⅡに上げ、中山芝2,000mへ移してホープフルSに改称。牡・牝限定に |
| 2017年度 | GⅠに昇格し、12月28日(木)へ。国際・特指から国際・指定に。地方馬は東スポ杯2歳S・京都2歳Sの1・2着で優先(ステップ競走の地方馬の枠は各3頭) |
| 2020年度 | 12月26日(土)、有馬記念の前日に。京都2歳Sは阪神で実施 |
| 2021年度 | 東スポ杯2歳SがGⅡに。ホープフルSは12月28日に戻る |
| 2022年度 | 地方馬に芝の2歳重賞1着による優先を追加。ステップ競走に出る地方馬の選び方を芝実績重視に |
| 2023年度 | 2歳の馬齢重量を1kg引き上げ(牡馬56kg・牝馬55kg)。京都2歳Sが京都へ戻る |
| 2025年度 | 12月27日(土)、有馬記念の前日に |
| 2026年度 | 12月26日(土)、有馬記念の前日 |
よくある質問
ホープフルSは新馬戦を勝っただけでも出られる?
申し込めます。新馬戦か未勝利戦を1つ勝っただけの馬は収得賞金400万円で横並びになり、出馬投票が18頭を超えた年は、その中で抽選です。2020〜2025年は6年中4年で、400万円の馬も全頭が圏内でした。2025年のロブチェンは、新馬戦を勝った次のレースでホープフルSを勝っています。
東スポ杯2歳Sで2着ならホープフルSに出られる?
JRA所属の馬に優先出走権は付きませんが、2着でも収得賞金に800万円が加わります。新馬戦を勝っただけの馬なら合わせて1,200万円で、2020〜2025年の登録一覧ならどの年も圏内の額です。3着以下では加算がありません。
特別登録の一覧で18番目より下の馬は出られない?
出られる場合があります。一覧は第1回特別登録の締切時点の並びなので、上の馬が出馬投票をしなければ繰り上がります。400万円の馬どうしの並びは抽選の結果ではありません。実例は「登録が18頭を超えた年」の節にあります。
ホープフルSに牝馬は出られる? 斤量は?
出られます。斤量は牝馬55kg・牡馬56kgで、特別登録や賞金の順番の扱いは牡馬と同じです。12月13日は牝馬限定の阪神JFの当日で、ホープフルSの第1回特別登録の日でもあります。
- 12月13日の第1回特別登録の後に出る一覧で、400万円を超える馬の頭数と、400万円の馬に残る枠の数を確かめる
- 東スポ杯2歳S・京都2歳Sの着順で優先されるのは地方所属馬だけ。中央の馬には1・2着の賞金加算が効き、3着以下は加算なし
- 前走が新馬・未勝利の馬は出走馬の中で最多(141頭中41頭)でも、3着内率は7%。頭数の多さと率を分けて読む