ジャパンカップの出走条件 — レーティング10頭と賞金順
- 18枠はレーティング上位10頭 → 外国馬 → 出走馬決定賞金の順。前哨戦の優先出走権も、地方馬のステップ優先もない
- 2026年からレーティング枠が5頭から10頭に。110以上(牝馬106以上)が条件で、順位は特別登録締切の翌日に出る
- 2016〜2025年の3着内率は、前走G1級が86頭中21頭(24%)、その他の重賞が68頭中9頭(13%)、全体は163頭中30頭(18%)
2026年のジャパンカップの条件
ジャパンカップは3歳以上の馬が東京の芝2,400m(左回り)で争う国際招待のGⅠで、2026年は11月29日(日)、5回東京の8日目に第46回が行われます。未出走馬と未勝利馬は出られず、性別の限定がないのでせん馬も走れます。負担重量は定量で、3歳56kg・4歳以上58kg、牝馬はそれぞれ2kg減です(南半球産の3歳馬はさらに2kg減)。18頭のフルゲートで争われ、1着の本賞金は5億円です。
創設は1981年で、1992年に国際GⅠとなりました。2002年だけは中山の芝2,200mが舞台で、ファルブラヴが勝っています。
| 項目 | 2026年のジャパンカップ |
|---|---|
| 正式名称 | ロンジン賞 第46回ジャパンカップ(GⅠ)(国際招待) |
| 日付 | 11月29日(日)5回東京8日 |
| コース | 東京 芝2,400m(左) |
| 出走資格 | 3歳以上(未出走馬・未勝利馬を除く)、国際・指定 |
| 負担重量 | 定量 3歳56kg・4歳以上58kg(牝馬2kg減、南半球産の3歳はさらに2kg減) |
| フルゲート | 18頭 |
| 本賞金 | 1着5億円、2着2億円、3着1億3,000万円、4着7,500万円、5着5,000万円 |
| 優先出走権の付く前哨戦 | なし |
18頭の枠が埋まる順番 — レーティング、外国馬、賞金
最初に枠をもらうのは、出馬投票した馬のうちレーティングの高い10頭です。その次に招待の外国馬が入り、残った枠を出走馬決定賞金の多い順に割り当てます。天皇賞(秋)やマイルCSのように前哨戦の勝ち馬を先に入れる段はなく、地方所属馬をステップ競走の成績で優先する段もありません。レーティング・外国馬・賞金の3段だけで決める古馬GⅠはジャパンカップだけで、宝塚記念と有馬記念はファン投票・外国馬・賞金の3段です。
レーティングと外国馬のあとは賞金の順
①②で埋まらなかった枠は、オープン馬を先に並べ、その中で出走馬決定賞金の多い順に割り当てます。クラス分けに使う収得賞金をもとに、ここ1年ほどで加算された収得賞金(地方・海外の分を含む)と、ここ2年ほどのGⅠで加算された分を上乗せした金額です。18番目に同じ額の馬が並んだときに限り、抽選で決めます。
オープン馬の後ろには、収得賞金1,600万円以下の3勝クラスの馬が続きます。2023年の特別登録では、オープン馬17頭の下にウインエアフォルク(出走馬決定賞金1,770万円)とクリノメガミエース(1,720万円)が載りました。登録時点では2頭とも圏外でしたが、上位のエヒトとテーオーロイヤルが出走しなかったため、そろって18頭立ての本番に出ています。
| 段階 | 出られる馬 | 決め方(2026年) |
|---|---|---|
| ① | レーティング上位10頭 | 出馬投票した馬のうちレーティングの高い10頭。110未満(牝馬は106未満)は対象外 |
| ② | 外国馬 | 国際招待。予備登録を経て11月26日(木)に出馬投票 |
| ③ | 残りの馬 | オープン馬 → 3勝クラス以下の順。同じクラスの中は出走馬決定賞金の多い順で、同額なら抽選 |
| 設定なし | 前哨戦の優先出走権・地方馬の優先 | JRA所属馬にも地方所属馬にも、着順で得る優先はない |
レーティング枠は2026年から10頭に
レーティングで優先される馬は、2025年までの5頭から2026年に10頭へ増えました。2025年11月18日にJRAが発表した2026年度の番組で、宝塚記念と有馬記念を除く古馬GⅠがそろって10頭になったものです。上位5頭の優先は、2016年のJRAの発表にすでに書かれていました。
順位の材料は、過去1年間のオープン競走で得たレーティングです。110ポンド(牝馬は106ポンド)以上の馬が対象で、牝馬は4ポンドを足して並べます。同じ値の馬は、JRAが近走の成績や距離の実績を見て順番を付けます。発表は特別登録締切の翌日で、2016〜2025年は毎年11月の月曜でした。2026年の第1回特別登録の締切は11月15日(日)です。
賞金の順番とレーティングの順番は、必ずしもそろいません。2024年に登録した中央馬で出走馬決定賞金がいちばん少なかったのは1億円のシンエンペラーでしたが、レーティングでは5位に入っていました。この年は登録15頭がすべて出走圏内で(本番はプラダリアが出ず14頭立て)、シンエンペラーはドゥレッツァと2着に同着しています。
| 年 | ジャパンカップの規定で変わったこと |
|---|---|
| 2016〜2025年 | レーティング上位5頭(110以上、牝馬106以上)を優先。前哨戦の優先出走権はなし |
| 2022年 | 1着本賞金が3億円から4億円に |
| 2023年 | 1着本賞金が5億円に。定量が3歳56kg・4歳以上58kgに(各1kg増) |
| 2024年 | 出走資格に「未出走馬および未勝利馬を除く」を明記 |
| 2025年 | 地方所属馬の出走をオープン馬(収得賞金1,600万円超)に限定 |
| 2026年 | レーティング枠を10頭に拡大。指定の海外レースで好走した馬へのボーナスの上限を、300万米ドルから500万米ドルに引き上げ |
賞金順の境目 — 登録18頭超は6回、18頭立ては3回
2016〜2025年の10回で、外国馬を含む特別登録が18頭を超えたのは2016・2017・2021・2022・2023・2025年の6回です。それでも登録馬の一部が毎年出走を見送るため、実際に18頭で走ったのは2021〜2023年の3回にとどまります。残る7回は14〜17頭立てで、2018年と2024年は14頭でした。
登録時の圏外から繰り上がった例もあります。2017年は中央馬の15番目だったレインボーライン(4,850万円)が、タンタアレグリアとトーセンバジルの回避で出走しました。2021年は16番目のウインドジャマー(4,400万円)が、3番目のカレンブーケドールが出なかったことで18頭立ての本番に入っています。
枠がすべて埋まり、登録時の圏外馬が本番に出なかったのは2021年と2025年です。2021年は17・18番目のゴーフォザサミットとトラストケンシン、2025年は18番目のサンストックトン(2,400万円)が出走していません。2025年は中央17頭と外国馬1頭で出馬表が18頭になり、ドゥレッツァの出走取消で17頭立てになりました。
前哨戦の権利はない — 秋のステップで積むのは賞金とレーティング
秋の前哨戦で何着に入っても、ジャパンカップの出走順が直接くり上がることはありません。JRAのジャパンカップ紹介ページでは「GⅠへの道」の優先出走権の欄が「なし」で、競馬番組一般事項(2017年度以降)の優先出走の表にもジャパンカップは載っていません。
JRAが主要なステップレースに挙げるのは、大阪杯、天皇賞(春)、日本ダービー、宝塚記念、天皇賞(秋)(11月1日・東京)、アルゼンチン共和国杯(11月8日・東京)の6つです。これらを走ってジャパンカップに近づく方法は2通りあります。重賞の1・2着で収得賞金を加算して出走馬決定賞金を増やすことと、レーティングを上位10頭に入る水準まで上げることです。
前哨戦そのものの出走馬の決まり方
京都大賞典やオールカマーのような3歳以上の重賞は、頭数があふれると、まず外国馬と、芝の実績で選ばれた地方所属馬が入ります。残りの枠はオープン馬が先で、3勝クラス以下から格上挑戦する馬がその後ろに並び、同じクラスの中は出走馬決定賞金の順で選ばれます。前走の着順は使われず、1勝もしていない馬は出られません。アルゼンチン共和国杯はハンデ戦なので、通算2回以上走った馬に限られ、ハンデの重い上位3頭が優先されます。
| レース(2026年) | 日付・コース | 資格・フルゲート | 負担重量 | 付く優先出走権 |
|---|---|---|---|---|
| 産経賞オールカマー(GⅡ) | 9月20日(実施済み)・中山 芝2,200m(右・外) | 3歳以上・18頭 | 別定 3歳54kg・4歳以上57kg(牝馬2kg減)、GⅠ・GⅡ勝ちで加増 | 1着に天皇賞(秋) |
| 京都大賞典(GⅡ) | 10月4日・京都 芝2,400m(右・外) | 3歳以上・18頭 | 別定 3歳54kg・4歳以上57kg(牝馬2kg減)、GⅠ・GⅡ勝ちなどで加増 | 1着に天皇賞(秋) |
| アルゼンチン共和国杯(GⅡ) | 11月8日・東京 芝2,500m(左) | 3歳以上・18頭 | ハンデ(通算2回以上出走した馬) | なし |
【データ】出走馬163頭と3着内30頭の前走
権利の付く前哨戦がないので、ルートは前走の格で分けました。数えたのは2016〜2025年の10回で、当サイトの集計です。3着内30頭の前走は、G1級(海外のG1を含む)が21頭で70%、残る9頭はすべてJRAのGⅡです。
出走馬163頭の側でも、前走G1級が86頭(53%)と半分を超え、その他の重賞が68頭(42%)で続きます。同じ10回のルート別の3着内率は、前走G1級が86頭中21頭の24%、その他の重賞が68頭中9頭の13%で、出走馬全体は163頭中30頭の18%。G1級組の率は全体より6ポイント高いものの、G1級組の中では1頭の増減で1ポイント以上動く規模の集計です。前走がリステッド・オープン特別の4頭と、3勝クラスの3頭は3着内に入っていません。
前走のレース別
レース名で数えると、出走がいちばん多いのは天皇賞(秋)組の42頭で、3着内も11頭(26%)で最多です。次に多い京都大賞典組は25頭中4頭(16%)、アルゼンチン共和国杯組は16頭中2頭(12.5%)、オールカマー組は9頭中1頭で、この3つはどれも全体の18%を下回りました。
頭数は少ないものの、秋華賞組は7頭のうち4頭が3着内に入っています。2018年のアーモンドアイが勝ち、2019年のカレンブーケドール、2020年のデアリングタクト、2023年のリバティアイランドが2・3着でした。海外からは英インターナショナル組が2頭、凱旋門賞組(出走6頭)と英チャンピオンS組が1頭ずつ3着内に入っています。
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む21頭70%
- その他の重賞から9頭30%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む86頭53%
- その他の重賞から68頭42%
- リステッド・オープン特別から4頭2%
- 条件戦から1勝〜3勝クラス・新馬・未勝利3頭2%
- その他2頭1%
勝ち馬10頭の前走 — 天皇賞(秋)組が5頭
10回の勝ち馬の前走は、天皇賞(秋)が5頭、京都大賞典が3頭、秋華賞と英チャンピオンSが1頭ずつです。天皇賞(秋)に続いてジャパンカップも勝ったのは、2020年のアーモンドアイ、2023年のイクイノックス、2024年のドウデュースの3頭。2019年のスワーヴリチャードは、天皇賞(秋)7着からの勝利でした。
京都大賞典組の3勝は2016年のキタサンブラック、2017年のシュヴァルグラン、2022年のヴェラアズールで、間隔はいずれも48日でした。日程の事実として、2026年は京都大賞典が10月4日なのでジャパンカップまで56日、天皇賞(秋)からは例年と同じ28日です。間隔が結果に効くかは、この10回からは言えません。前走を1着で来た馬は3着内30頭の50%を占め、出走馬163頭全体では21%でした。
| 年 | 勝ち馬 | 前走 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | キタサンブラック | 京都大賞典 | 1着 |
| 2017年 | シュヴァルグラン | 京都大賞典 | 3着 |
| 2018年 | アーモンドアイ | 秋華賞 | 1着 |
| 2019年 | スワーヴリチャード | 天皇賞(秋) | 7着 |
| 2020年 | アーモンドアイ | 天皇賞(秋) | 1着 |
| 2021年 | コントレイル | 天皇賞(秋) | 2着 |
| 2022年 | ヴェラアズール | 京都大賞典 | 1着 |
| 2023年 | イクイノックス | 天皇賞(秋) | 1着 |
| 2024年 | ドウデュース | 天皇賞(秋) | 1着 |
| 2025年 | カランダガン | 英チャンピオンS | 1着 |
地方馬・外国馬・せん馬と、登録の日程
地方所属馬
ジャパンカップには地方馬向けのステップ競走がなく、地方所属馬が申し込めるのは、2025年度から収得賞金1,600万円超のオープン馬だけです。選ばれ方は中央の馬とまったく同じ基準(レーティング上位10頭、その後は出走馬決定賞金の順)で、芝GⅠの勝ち馬を優先する規定も、芝GⅠ2着で申込みを認める規定も当てはまりません。
2016〜2025年には、2018年のハッピーグリン、2022年のリッジマン、2023年のチェスナットコートとクリノメガミエースが地方所属のまま出走しました。クリノメガミエースは通算の収得賞金が1,390万円で、今のルールなら申し込めない馬です。
外国馬とせん馬
外国調教馬は招待制で、レーティング枠の次に枠が回ります。2026年は予備登録の締切が10月6日(火)、来日の期限が11月19日(木)、出馬投票が11月26日(木)で、投票料は30万円です。指定された海外レースで好走した馬がジャパンカップを勝ったときのボーナスは、2025年は300万米ドルでしたが、2026年は最大500万米ドルに引き上げられました。500万米ドルの対象は、英ダービーや凱旋門賞など7レースで2025・2026年に勝った馬です。同じ7レースの2・3着馬や、そのほかの指定レースの勝ち馬にも、ジャパンカップを勝てば200万〜300万米ドルが出ます。招待を受けて出走した外国馬には、着順を問わず10万米ドルが支払われます。
2025年は招待を受諾した4頭のうち3頭が辞退し、来日したカランダガンがせん4歳で勝ちました。性別の限定がないジャパンカップには、このようにせん馬も出られます。
登録と投票の日程(2026年)
中央・地方の馬の特別登録は2回で、第1回が11月15日(日)の6万円、第2回が11月26日(木)の24万円。出馬投票も26日で、12時から14時までです。JRA所属のオープン馬が本番で10着以内に入れなかった場合(失格などを除く)は、馬主に200万円の特別出走奨励金が出ます。
よくある質問
天皇賞(秋)を勝てばジャパンカップに出られる?
勝っただけで枠が約束されることはありません。勝てば収得賞金が加算されて出走馬決定賞金が増え、レーティングも付くので、その2つの順番で上に行きやすくなる、という関係です。どのレースにも優先出走権が付かない理由は、前哨戦の節で説明しています。
レーティング上位10頭に入れば必ず出られる?
出馬投票をしていれば、10番以内の馬は外国馬や賞金順の馬より先に枠が決まります。レーティングが110(牝馬は106)に届かない馬は、この枠の対象になりません。
3歳の牝馬は何kgで走る?
54kgです。北半球産の3歳牡馬56kgから2kg軽くなります。
地方競馬の馬はジャパンカップに出られる?
2025年度からは、収得賞金1,600万円超のオープン馬なら申込みができます。そこから先は中央の馬と区別されず、レーティングで上位10頭に入るか、外国馬の後に続く出走馬決定賞金の順で18頭以内に残れば出走できます。
- 出られるかは2段で確かめる。まずレーティングで上位10頭に入るか、入らなければ外国馬を除いた残りの枠で出走馬決定賞金が何番目か
- 賞金順の境目は、外国馬が何頭来るかで前後する。外国馬の予備登録は2026年が10月6日締切で、招待を受けて出走する頭数が多いほど賞金順に回る枠は減る(2025年は受諾4頭のうち3頭が辞退し、出馬表の外国馬は1頭だった)
- 「3着内は天皇賞(秋)組が最多」と聞いたら出走頭数と並べる(2016〜2025年は42頭中11頭で26%、出走馬全体は163頭中30頭の18%)