菊花賞の出走条件 — セントライト記念・神戸新聞杯3着以内と賞金順
- 優先出走権はセントライト記念・神戸新聞杯の3着以内。残りの枠は芝・ダート合算の通算収得賞金の順で、同額なら抽選
- 過去10年のうち9回が18頭立て。特別登録の時点で、賞金順の境目は900万〜1,500万円にあった(JRAの出走馬決定順一覧より)
- 権利を持って出た48頭の3着内率は31%、トライアル4着以下の53頭は6%(2016〜2025年、出走馬全体は17%)
2026年の菊花賞 — 京都の芝3,000m、3歳の牡馬・牝馬18頭
第87回菊花賞は2026年10月25日(日)、4回京都の9日目に行われます。舞台は京都の外回りの芝3,000m(右回り)で、出走できるのは3歳の牡馬と牝馬、フルゲートは18頭です。未出走馬と未勝利馬は出走できません。
負担重量は馬齢重量で、牡馬が57kg、牝馬が55kg。1着の本賞金は2億円です。
2021年と2022年は阪神の芝3,000mで行われ、2023年に京都の外回りへ戻りました。後半の過去10年のデータには、この阪神の2回も含まれています。
| 項目 | 2026年の菊花賞 |
|---|---|
| 日付 | 10月25日(日)4回京都9日目 |
| コース | 京都 芝3,000m(右・外回り) |
| 出走資格 | 牡・牝の3歳(未出走馬・未勝利馬を除く)、国際・指定 |
| 負担重量 | 馬齢重量(牡57kg・牝55kg) |
| フルゲート | 18頭 |
| 1着本賞金 | 2億円 |
| 出馬投票 | 10月22日(木)12:00〜14:00 |
出走枠が埋まる順番 — トライアル3着以内、次に収得賞金
菊花賞の18枠は、朝日杯セントライト記念と神戸新聞杯で3着までに入った馬から先に埋まります。JRAの出走馬決定順一覧で「GⅠ等優先」と書かれる馬たちです。その次が外国調教馬、地方所属馬の優先枠で、残った枠は収得賞金の多い馬から順に割り当てられます。
この収得賞金は、芝とダートを合わせた通算の額で数えます。春のクラシックは2025年から芝の賞金だけで並べますが、菊花賞は対象外で、決定順一覧の列名も「通算収得賞金」です。枠の境目に同じ額の馬が並べば、抽選で決まります。
3着の権利が効く理由
3歳の重賞で収得賞金が積み増されるのは2着までで、額は本賞金の半分です。トライアルを勝てば2,700万円、2着なら1,100万円が加わりますが、3着では増えません。2019年のワールドプレミアは神戸新聞杯3着の時点で収得賞金が900万円でした。その年の特別登録では、権利のない馬は1,150万円までが圏内で、権利がなければ900万円の5頭で残り1枠を抽選で争う位置です。ただしこの年は、圏外の900万円の馬も繰り上がって本番に出ています。
2026年に権利を得た6頭
9月13日のセントライト記念(16頭立て)はジャスティンシカゴ、サヴォアフェール、アウダーシア、9月21日の神戸新聞杯(11頭立て)はロブチェン、アルトラムス、シートゥサミットが3着までに入り、この6頭が優先出走権を持っています。本番に出るには、クラシック登録を済ませているか、10月12日の追加登録が必要です。
| 順番 | 枠を取る馬 | 2026年の中身 |
|---|---|---|
| 1 | 優先出走権(GⅠ等優先) | 朝日杯セントライト記念(9/13)・神戸新聞杯(9/21)の3着以内 |
| 2 | 外国調教馬 | 国際競走のため優先 |
| 3 | 地方所属馬 | どちらかのトライアルで3着以内、または約1年間の芝の中央G1・外国G1の1着 |
| 4 | 収得賞金の多い順 | 芝・ダート合算の通算額。境目で同額なら抽選 |
賞金の境目 — 特別登録の段階で900万〜1,500万円
優先出走権のない馬が出られるかどうかは、特別登録の段階でおおよそ見えます。JRAが公表する2016〜2025年の出走馬決定順一覧を見ると、登録が18頭を超えた年は10回中8回(19〜29頭)でした。登録が17頭だった2023年と、ちょうど18頭だった2024年は、登録した馬がすべて圏内にいます。本番の出走頭数も、過去10年で18頭に届かなかったのは2023年(17頭)だけです。
境目に来やすいのは、2勝を挙げて収得賞金が900万円の馬です。2016・2017・2022・2025年は、900万円で並んだ馬どうしが残りの1〜4枠を争う形でした。2018・2019・2021年は900万円の馬が特別登録の時点で圏外に置かれ、登録が29頭と最も多かった2020年は、1,500万円の6頭が4つの枠を争っています。
特別登録で圏外でも、上の馬が出馬投票をしなければ順番が繰り上がります。2019年は圏外だった900万円のディバインフォースとメロディーレーンがそろって本番に出走し、2021年のノースザワールドも同じ900万円から出走までたどり着きました。
トライアルへの出方 — セントライト記念と神戸新聞杯
2つのトライアルは、どちらも3歳限定のGⅡでフルゲート18頭です。外国馬と、芝の実績で選ばれた地方馬が優先され、残りは収得賞金の多い順に選ばれます。未出走馬と未勝利馬は出走できませんが、1勝していれば賞金の額にかかわらず申し込みはできます。同じ額の馬が枠の境目に並んだときは抽選になり、ここで除外されても重賞なので次走の優先権は付きません。
2つの違いは性別の条件にあります。神戸新聞杯は菊花賞と同じ「牡・牝」限定、セントライト記念は性別の指定がなく、せん馬も出られます。せん馬がセントライト記念で3着以内に入っても、菊花賞の出走資格がないので本番には進めません。
負担重量はどちらも馬齢重量で、本番と同じ牡57kg・牝55kgです。2023年までは3歳9月の馬齢重量が1kg軽く、トライアルを牡56kgで走って本番で57kgを背負っていました。2024年度から3歳の9月までの馬齢重量が引き上げられ、この差がなくなっています。
2026年は開催日が入れ替わった
2026年はセントライト記念が祝日の月曜から日曜の9月13日へ、神戸新聞杯が日曜から祝日の月曜の9月21日へ移りました。本番までの間隔は「勝ち馬10頭の前走」の節で比べています。
| 項目 | 朝日杯セントライト記念 | 神戸新聞杯 |
|---|---|---|
| 2026年の日付 | 9月13日(日)4回中山4日目 | 9月21日(祝・月)4回阪神7日目 |
| コース | 中山 芝2,200m(右・外) | 阪神 芝2,400m(右・外) |
| 格 | GⅡ | GⅡ |
| 出走資格 | 3歳(未出走馬・未勝利馬を除く) | 牡・牝の3歳(未出走馬・未勝利馬を除く) |
| 負担重量 | 馬齢重量(牡57kg・牝55kg) | 馬齢重量(牡57kg・牝55kg) |
| フルゲート | 18頭 | 18頭 |
| 1着本賞金 | 5,400万円 | 5,400万円 |
| 菊花賞の優先出走権 | 3着以内 | 3着以内 |
| 中央馬の特別登録 | 9/6(2万円)・9/10(8万円) | 9/13(2万円)・9/17(8万円) |
トライアルの顔ぶれ — 18頭そろったのは10年で各1回
2016〜2025年のトライアルで出走が18頭に達したのは、セントライト記念の2019年と神戸新聞杯の2020年の1回ずつでした。平均はセントライト記念が14.0頭、神戸新聞杯が12.9頭で、2019年の神戸新聞杯は8頭立てです。
出走馬の前走をたどると、条件戦から来た馬が大きな割合を占めます。セントライト記念の140頭のうち73頭(52%)が前走条件戦で、1勝クラスからが34頭、2勝クラスからが30頭。神戸新聞杯では129頭のうち56頭(43%)が条件戦からで、内訳は2勝クラス27頭、1勝クラス21頭でした。前走がG1だった馬は、セントライト記念が40頭(29%)、神戸新聞杯が50頭(39%)です。
前走が未勝利戦だった馬も、セントライト記念に2頭、神戸新聞杯に4頭いました。どちらのレースも未勝利馬は出られないので、未勝利戦を勝ってすぐに挑んだ馬たちです。
| トライアル | 出走頭数 | 出走馬の前走 |
|---|---|---|
| セントライト記念 | 平均14.0頭(2016〜2025年の10回・最多18頭) | 重賞43%・OP4%・条件戦52%・地方/海外1% |
| 神戸新聞杯 | 平均12.9頭(2016〜2025年の10回・最多18頭) | 重賞49%・OP6%・条件戦43%・地方/海外2% |
過去10年の前走ルート — 3着内の半分が権利組
2016〜2025年の菊花賞に出た179頭を直前のレースで分けると、3着内30頭のうち15頭(50%)がトライアルで権利を取った馬でした。出走馬全体では権利組は48頭(27%)なので、3着内の側に多く含まれています。
頭数がいちばん多いのは条件戦から来た58頭(32%)、次がトライアルで4着以下に終わった53頭(30%)です。3着内率で並べると、権利組31%(48頭中15頭)、トライアル以外のG2・G3から24%(17頭中4頭)、条件戦から12%(58頭中7頭)、トライアル4着以下6%(53頭中3頭)の順で、出走馬全体は17%(179頭中30頭)でした。前走がG1だった3頭は別に数えていて、このうち2023年2着のタスティエーラ(日本ダービー1着から)が3着内に入っています。
条件戦から3着内に入った7頭は、5頭が2勝クラス、2頭が3勝クラスをいずれも1着で通過してきた馬で、1勝クラスから来た8頭に3着内はありません。トライアル以外の重賞では、ラジオNIKKEI賞から来た4頭のうち2頭が3着内に入りました(2018年1着のフィエールマン、2025年3着のエキサイトバイオ)。
トライアル別に分けると
3着内の前走でいちばん多いのは神戸新聞杯の10頭ですが、そこから出た馬も61頭と最多で、3着内率は16%と出走馬全体とほぼ同じです。権利を持っていた26頭では9頭(35%)、4着以下から出た35頭では1頭(3%)で、この1頭は2016年3着のエアスピネル。セントライト記念組は権利ありが22頭中6頭(27%)、権利なしが18頭中2頭で、2017年2着のクリンチャー(9着から)と2021年1着のタイトルホルダー(13着から)がその2頭です。
- トライアルで優先出走権を取ったセントライト記念3着以内・神戸新聞杯3着以内15頭50%
- トライアルから(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走3頭10%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む1頭3%
- その他の重賞から4頭14%
- 条件戦から1勝〜3勝クラス・新馬・未勝利7頭23%
- トライアルで優先出走権を取ったセントライト記念3着以内・神戸新聞杯3着以内48頭27%
- トライアルから(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走53頭30%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む3頭2%
- その他の重賞から17頭9%
- 条件戦から1勝〜3勝クラス・新馬・未勝利58頭32%
| トライアル・権利の着順 | 2016〜2025年の本番に出走(うち権利あり) | 3着内(うち権利あり) |
|---|---|---|
| セントライト記念・3着以内 | 40(22) | 8(6) |
| 神戸新聞杯・3着以内 | 61(26) | 10(9) |
勝ち馬10頭の前走 — 6頭が権利組、トライアル組の間隔は28日か34日
過去10年の勝ち馬のうち6頭は、トライアルで権利を取ってきた馬です。神戸新聞杯からが2016・2017・2019・2020年の4頭、セントライト記念からが2022・2024年の2頭でした。残る4頭は、ラジオNIKKEI賞2着のフィエールマン、新潟記念2着のエネルジコ、セントライト記念13着のタイトルホルダー、3勝クラスを勝ったドゥレッツァです。
前走からの間隔は、神戸新聞杯から来た4頭がいずれも28日、セントライト記念から来た3頭が34日でした。2026年は開催日の入れ替えで神戸新聞杯から34日、セントライト記念から42日となり、どちらも1週間ほど長くなります。トライアルを使わなかった勝ち馬では、エネルジコが56日、ドゥレッツァが64日、フィエールマンが112日あけていました。
| 年 | 勝ち馬 | 前走 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | サトノダイヤモンド | 神戸新聞杯 | 1着 |
| 2017年 | キセキ | 神戸新聞杯 | 2着 |
| 2018年 | フィエールマン | ラジオNIKKEI賞 | 2着 |
| 2019年 | ワールドプレミア | 神戸新聞杯 | 3着 |
| 2020年 | コントレイル | 神戸新聞杯 | 1着 |
| 2021年 | タイトルホルダー | セントライト記念 | 13着 |
| 2022年 | アスクビクターモア | セントライト記念 | 2着 |
| 2023年 | ドゥレッツァ | 3勝クラス | 1着 |
| 2024年 | アーバンシック | セントライト記念 | 1着 |
| 2025年 | エネルジコ | 新潟記念 | 2着 |
せん馬・牝馬、クラシック登録、地方馬と外国馬
せん馬と牝馬
せん馬には菊花賞の出走資格がなく、クラシック登録も申し込めません。牝馬は出走でき、斤量は牡馬より2kg軽い55kgです。2021年は牝馬のディヴァインラヴが2勝クラスを勝ったあと追加登録で出走し、3着に入りました。
クラシック登録と追加登録
菊花賞はクラシック5競走の1つで、2歳秋の第1回から始まる3回の特別登録が出走の前提です。2026年の第3回は10月12日(祝・月)で36万円。第1回・第2回を見送った馬には、同じ日に締め切られる200万円の追加登録が残されています。トライアルで権利を取ってからこの方法で出た馬は過去10年に4頭いて、2020年のロバートソンキーは収得賞金400万円のまま神戸新聞杯3着で権利を得ていました。残る3頭は2021年のアサマノイタズラ、2022年のヤマニンゼスト、2024年のコスモキュランダです。
地方所属馬
2026年度に地方所属馬が菊花賞へ優先して出る道は2つあります。セントライト記念か神戸新聞杯で3着以内に入ること、または約1年のあいだに芝の中央G1か外国のG1を勝っていることです。同じ条件で2着だった馬は、優先ではなく出走の申し込みだけができます。出走申込の締切は、トライアルが8月26日、菊花賞が10月6日。トライアルに申し込めるのは、芝の中央重賞で2着以内に入るなどの実績がある馬か、収得賞金が500万円を超える馬です。
外国馬
菊花賞は2001年に外国産馬へ開かれ、2010年から国際競走になりました。
| 手続き | 2026年の菊花賞 | 登録料 |
|---|---|---|
| 第1回特別登録 | 2025年10月24日(金) | 1万円 |
| 第2回特別登録 | 2026年1月23日(金) | 3万円 |
| 第3回特別登録 | 10月12日(祝・月) | 36万円 |
| 追加登録 | 10月12日(祝・月) | 200万円 |
よくある質問
菊花賞のトライアルは何着までに入れば出られますか?
セントライト記念でも神戸新聞杯でも、3着までに入れば優先出走権が得られます。ただし、クラシック登録(または10月12日の追加登録)を済ませていることが条件で、せん馬は出られません。4着以下なら、通算の収得賞金で18頭の枠を争うことになります。
菊花賞に出るには賞金がいくら必要ですか?
決まった金額はありません。特別登録した馬の頭数と顔ぶれで毎年変わり、登録が18頭以下の年は賞金に関係なく全頭が圏内に入ります。年ごとの境目は「賞金の境目」の節で紹介しています。
クラシック登録をしていない馬は菊花賞に出られませんか?
第3回特別登録の締切と同じ日に追加登録をすれば、出走を申し込めます(そのうえで優先出走権か収得賞金の順で18頭に入る必要があります)。2026年の締切は10月12日(祝・月)、費用は200万円です。
牝馬やせん馬は菊花賞に出られますか?
牝馬は出られ、斤量は55kgです。2021年3着のディヴァインラヴのように、牡馬に混じって上位に入った例もあります。せん馬はクラシック登録ができないため、菊花賞には出られません。
- トライアルの3着は収得賞金が増えない。賞金の少ない馬には、3着の権利が抽選や繰り上がりを待たずに出走を確かにする手段になる
- 2026年はセントライト記念から42日、神戸新聞杯から34日。トライアルから勝った馬たち(34日・28日)より1週間ほど長い
- 「3着内は神戸新聞杯組が最多」は権利の有無で分けて読む。権利あり26頭中9頭、4着以下からは35頭中1頭