大阪杯の出走条件 — 中山記念・金鯱賞の1着とレーティング10頭
- GⅠになった2017年以降の10回で16頭立ては4回(2026年は15頭)。レーティングの枠が出走を分けた年は、まだない
- 登録が16頭を超えたのは10回中5回。2022年は決定順一覧で16番目のポタジェ(5,400万円)が滑り込み、そのまま優勝した
- 3着内27頭のうち権利を持って出た馬は3頭。優先出走権のない京都記念から来た馬も、22頭中6頭が3着内に入っている
2026年の大阪杯と、2つの前哨戦の条件
大阪杯は4歳以上の馬が芝2,000mで争うGⅠで、2026年は4月5日(日)に阪神の内回りコースで行われました。負担重量は牝馬56kg、牡馬とせん馬58kgの定量で、未出走馬・未勝利馬を除けば牝馬もせん馬も同じ16の枠を争います。フルゲートは16頭です。
GⅠに昇格したのは2017年です。それまでは「産経大阪杯」の名で行われたGⅡでした。昇格と同時に中山記念と金鯱賞の1着馬へ優先出走権が付き、金鯱賞は3月の開催に移されて前哨戦の役目を持つようになりました。定量は2022年まで57kg(牝馬55kg)で、2023年度に1kg上がっています。1着本賞金は2017年の1億2,000万円から段階的に増え、2025年からは3億円です。
| 項目 | 大阪杯 | 中山記念 | 東海テレビ杯金鯱賞 |
|---|---|---|---|
| 2026年の日付 | 4月5日(日) | 3月1日(日) | 3月15日(日) |
| コース | 阪神 芝2,000m(右・内回り) | 中山 芝1,800m(右) | 中京 芝2,000m(左) |
| 格 | GⅠ | GⅡ | GⅡ |
| 出走資格 | 4歳以上(未出走・未勝利馬を除く) | 4歳以上(未出走・未勝利馬を除く) | 4歳以上(未出走・未勝利馬を除く) |
| 負担重量 | 定量 58kg(牝馬56kg) | 別定 4歳56kg・5歳以上57kg(牝馬2kg減)に加増あり | 別定 57kg(牝馬2kg減)に加増あり |
| フルゲート | 16頭 | 16頭 | 18頭 |
| 1着本賞金 | 3億円 | 6,700万円 | 6,700万円 |
| 大阪杯の優先出走権 | ― | 1着(地方所属馬は2着以内) | 1着(地方所属馬は2着以内) |
16頭の枠が埋まる順番
大阪杯の出走馬は、出馬投票をした馬の中から下の表の①〜⑤の順に選ばれます。最初の枠を取るのはレーティングの上位馬で、2026年度から10頭に広がりました(2025年度までは5頭)。そのあとに中山記念と金鯱賞の勝ち馬、外国馬、地方所属馬と続き、残りの枠を賞金の順で分け合います。
ほかの出走馬は「出走馬決定賞金」の順
権利を持たない馬は、収得賞金に2025年4月5日〜2026年4月1日の収得賞金の算入額(地方・海外の分を含む)と2024年3月30日〜2026年4月1日のGⅠでの獲得額を足した出走馬決定賞金の順に並びます。2026年の特別登録時点(3月22日)の一覧では、1番目が「GⅠ等優先」の中山記念1着レーベンスティールで、賞金の最多はダノンデサイルの11億7,510万円、16番目のサンストックトンは2,400万円でした。同じ額で16頭目に並んだときは抽選です。
JRA所属馬の場合、前哨戦の2着・3着には優先出走権が付きません(地方所属馬は2着まで優先)。重賞の2着なら収得賞金が加算されて賞金順が上がり、3着では加算がありません。
| 順番 | 枠に入る馬 | 2026年の中身 |
|---|---|---|
| ① | レーティング上位10頭 | 出馬投票した馬の中で上位10頭。110以上(牝馬は106以上)に限る |
| ② | 優先出走権を持つ馬 | 同じ年度の中山記念・東海テレビ杯金鯱賞の1着馬 |
| ③ | 外国馬 | 木曜に特別登録した外国調教馬。国際競走なので賞金順の馬より前に入る |
| ④ | 地方所属馬 | 中山記念・金鯱賞の2着以内、または過去約1年に芝で行われた中央GⅠか外国G1の勝ち馬 |
| ⑤ | それ以外の馬 | 出走馬決定賞金の順(2026年の16番目は2,400万円)。オープン馬が3勝クラスより先で、同額は抽選 |
16頭がそろったのは10回中4回 — 賞金順の境目
GⅠになった2017年から2026年までの10回で、出走頭数が16頭に達したのは2018・2022・2023・2024年の4回です。2017年と2019年は14頭、2020年は12頭、2021年は13頭、2025年と2026年は15頭で、枠に空きがありました。
JRAの出走馬決定順一覧で見ると、特別登録の段階で16頭を超えたのは10回のうち5回、最多は2024年の20頭です。2022年は18頭が登録し、16番目のポタジェ(5,400万円)が出走して優勝しました。17番目と18番目の2頭は出ていません。2024年は16番目のリカンカブール(7,600万円)までが出走し、17番目以下にいたロードデルレイ(6,700万円)は翌2025年、日経新春杯を勝って大阪杯へ進み2着に入っています。
上の馬が出走を見送れば、17番目にも順番が回ります。2018年のヤマカツライデン、2023年のノースザワールドがその例です。
レーティングの枠で滑り込んだ馬はまだいない
登録が16頭を超えた5回とも、当時のレーティング上位5頭は特別登録時点の賞金順で16番目以内にいました。10頭に広がった2026年は登録が16頭ちょうどで、上位10頭の順位が出走の可否を分ける場面はありませんでした。
中山記念・金鯱賞にはどうすれば出られるか
金鯱賞は18頭の枠に対して最多でも16頭(2017年)、中山記念は2016〜2025年の出走128頭のうち条件戦から来た馬が2頭です。どちらも4歳以上の国際・指定の別定GⅡで、あふれた年はオープン馬を先に出走馬決定賞金の順で選び、前走の着順は関係しません。
3勝クラスの馬も格上挑戦で申し込めますが、並ぶのはオープン馬全員の後ろです。当サイトの集計では、金鯱賞が3月に移った2017〜2025年の9回で、出走108頭のうち前走が3勝クラスだった馬(そこを勝ってオープンに上がった馬を含む)は4頭。中山記念がフルゲートの16頭に達したのは2022・2024・2025年だけでした。GⅡの出走馬決定順一覧はJRAが公開していません。
直近1年のGⅠ馬は、前哨戦のほうが重くなりやすい
別定の前哨戦では、前年の同じ日以降にGⅠ(牝馬限定を除く)を勝った馬に2kgが加わり、2026年なら中山記念(5歳以上)と金鯱賞の牡馬・せん馬で59kgになります。定量58kgの大阪杯より1kg重い形です。中山記念の4歳なら58kgで本番と同じ。それより前のGⅠ勝ちは1kg増で、本番と同じか軽い重さにとどまります。本番までの間隔は、2026年で中山記念から中4週(35日)、金鯱賞から中2週(21日)でした。
| 前哨戦 | 出走頭数 | 出走馬の前走 |
|---|---|---|
| 中山記念 | 平均12.8頭(2016〜2025年の10回・最多16頭) | 重賞71%・OP17%・条件戦2%・地方/海外10% |
| 金鯱賞 | 平均12.0頭(2017〜2025年の9回・最多16頭) | 重賞75%・OP14%・条件戦4%・地方/海外7% |
優先出走権を取った馬は、何頭が本番に来たか
中山記念と金鯱賞の1着で得られる大阪杯の優先出走権は、2017〜2026年の10年で20頭分ありました。大阪杯に特別登録したのはその半分の10頭で、実際に出走したのは8頭です。2019年と2024年は権利を持つ馬の登録がなく、2021年のギベオンと2023年のプログノーシスは登録したものの出走していません。2026年も金鯱賞を勝ったシェイクユアハートは登録せず、権利を使ったのは中山記念1着のレーベンスティールだけでした。
本番の出走馬で見ると、前哨戦から来た馬の大半は権利を持っていません。2017〜2025年に中山記念から大阪杯へ進んだ19頭のうち権利ありは4頭、金鯱賞からの31頭では3頭。3着内は中山記念組が4頭、金鯱賞組が6頭で、そのうち権利を持っていたのは2018年に金鯱賞から勝ったスワーヴリチャード、2017年3着のヤマカツエース、2020年3着のダノンキングリーの3頭です。
| 前哨戦・権利の着順 | 2017〜2025年の本番に出走(うち権利あり) | 3着内(うち権利あり) |
|---|---|---|
| 中山記念・1着 | 19(4) | 4(1) |
| 金鯱賞・1着 | 31(3) | 6(2) |
【データ】出走馬132頭と3着内27頭の前走
ここからは当サイトの集計です。GⅠになってからの2017〜2025年の9回で3着内に入った27頭の前走を分けると、前哨戦で権利を取った馬は3頭(11%)でした。前哨戦で1着を逃した馬が7頭、前走がGⅠ級の馬が7頭、残る10頭はその他の重賞からです。
出走馬132頭の内訳と並べると、見え方が変わります。権利組はそもそも7頭しか出ておらず、そのうち3頭が3着内に入ったので、率は43%。前走GⅠ級は25頭中7頭で28%、その他の重賞は54頭中10頭で19%、前哨戦で権利を逃した組は43頭中7頭で16%でした。前走がリステッド・オープン特別の2頭と条件戦の1頭は、3着内に入っていません。出走馬全体の3着内率は132頭中27頭の20%です。権利組の43%は7頭という小さな母数から出た値で、権利の有無と好走を結びつける根拠にはなりません。
権利のない京都記念から3着内6頭
前走のレース名で数えると、3着内が最も多いのは金鯱賞と京都記念の各6頭です。京都記念には大阪杯の優先出走権がなく、出走した22頭のうち6頭(27%)が3着内に入りました。同じく権利のない重賞でも、小倉大賞典からは12頭中1頭(8%)、AJCCからは8頭中0頭です。率には開きがありますが、どれも9回分を合わせた小さな母数から出た値です。
- 前哨戦で優先出走権を取った中山記念1着・金鯱賞1着3頭11%
- 前哨戦から(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走7頭26%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む7頭26%
- その他の重賞から10頭37%
- 前哨戦で優先出走権を取った中山記念1着・金鯱賞1着7頭5%
- 前哨戦から(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走43頭33%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む25頭19%
- その他の重賞から54頭41%
- リステッド・オープン特別から2頭1%
- 条件戦から1勝〜3勝クラス・新馬・未勝利1頭1%
9回の勝ち馬の前走 — 4回は12月のレースから直行
2017〜2025年の9回の勝ち馬(ベラジオオペラは2024・2025年の2勝)のうち、前哨戦を勝って権利で出てきたのは2018年のスワーヴリチャードだけです。前哨戦で1着を逃してから本番を勝ったのが3頭で、2019年のアルアインは金鯱賞5着、2020年のラッキーライラックは中山記念2着、2022年のポタジェは金鯱賞4着からでした。
残る5回は前哨戦を使っていません。2017年のキタサンブラックと2025年のベラジオオペラは有馬記念、2021年のレイパパレはチャレンジC、2023年のジャックドールは香港Cが前走で、間隔はどれも98〜120日。この4回は12月のレースを最後に、年明けは1戦も挟まずに大阪杯を勝っています。2024年のベラジオオペラだけは、2月の京都記念(2着)を経由しました。前哨戦からの勝ち馬は、金鯱賞組の3頭が中2週、中山記念組のラッキーライラックが中4週です。
| 年 | 勝ち馬 | 前走 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | キタサンブラック | 有馬記念 | 2着 |
| 2018年 | スワーヴリチャード | 金鯱賞 | 1着 |
| 2019年 | アルアイン | 金鯱賞 | 5着 |
| 2020年 | ラッキーライラック | 中山記念 | 2着 |
| 2021年 | レイパパレ | チャレンジC | 1着 |
| 2022年 | ポタジェ | 金鯱賞 | 4着 |
| 2023年 | ジャックドール | 香港C | 7着 |
| 2024年 | ベラジオオペラ | 京都記念 | 2着 |
| 2025年 | ベラジオオペラ | 有馬記念 | 4着 |
地方馬・外国馬・せん馬と、登録の日程
地方所属馬
地方に所属したまま大阪杯で優先されるのは、中山記念か金鯱賞で2着以内に入った馬と、出走馬決定賞金の算出期間(2026年は2025年4月5日〜2026年4月1日)に芝で行われた中央GⅠか外国G1を勝った馬です。後者が大阪杯に使えるようになったのは2023年度からで、同じ条件の2着は出走を申し込めるだけにとどまります。
前哨戦には、大阪杯の出走馬決定賞金の算出期間(2026年は2025年4月5日以降)に、地方所属馬として芝で中央の重賞2着以内などの成績を挙げた「芝実績馬」が優先して出られ、ほかは収得賞金1,600万円超の馬が中央の馬と同じ物差しで選ばれます。2026年の申込み締切は、前哨戦が2月11日、大阪杯が3月17日でした。
2017〜2026年の特別登録に、地方所属のままの馬はいません。移籍してきたマル地の馬がサクラアンプルール(2017年)、ハッピーグリン(2021年)、ファルコンビーク(2024年)の3頭登録しているだけです。2017〜2022年度は、大阪杯自体も天皇賞(春)・ヴィクトリアマイル・安田記念へ向かう地方馬のステップ競走(2着以内で優先)でした。
外国馬とせん馬
外国調教馬は賞金順の馬より先に枠が回り、特別登録は木曜の1回だけです(2026年は4月2日、30万円)。日曜の第1回特別登録の一覧には載らないため、上で数えた登録頭数に外国馬は入っていません。せん馬も出走でき、斤量は牡馬と同じ58kg。
登録と投票の日程(2026年)
中央の馬は3月22日(日)の第1回特別登録(6万円)、4月2日(木)の第2回特別登録(24万円)を経て、同日12時〜14時に出馬投票をしました。レーティング順位の発表は3月23日で、3月31日までのレースに出た馬は順位が変わることがあります。
よくある質問
大阪杯のフルゲートは何頭?
16頭までです。特別登録したのに出走しなかった馬は、賞金順の境目の節で、登録が16頭を超えた年について見ています(出馬投票で除外されたのか、投票しなかったのかは、決定順一覧からは分かりません)。
中山記念や金鯱賞で2着だと、大阪杯には優先して出られない?
JRA所属の馬は、前哨戦の着順で優先されるのは1着だけです。2着でもレーティング上位10頭に入れば、その枠で出られます。
京都記念や有馬記念から直接出るには?
レーティング上位10頭に入るか、優先される馬を入れた後の残りの枠に、出走馬決定賞金の順で入れば出られます。前哨戦を使わずに勝った年の例は、勝ち馬の前走の節にまとめています(2026年のクロワデュノールもジャパンカップから直行)。
レーティングの枠が10頭に増えて、何が変わる?
賞金が少なめの馬でも、牡馬・せん馬は110以上、牝馬は106以上のレーティングで上位10頭に入れば、賞金順を待たずに枠を取れます。今のところ、この枠が出走の可否を分けた年はまだありません。
- 中山記念・金鯱賞で1着を逃しても、賞金などで本番に進む馬のほうが多い(2017〜2025年、前哨戦から来た50頭のうち43頭)
- 賞金順の境目が問題になるのは、登録頭数が16頭を超えた年だけ。日曜の特別登録の頭数に、木曜に登録する外国馬の分も足して確かめる
- 「3着内に○○組が多い」と見たら、出走馬の中の同じ組の頭数と並べる(京都記念組は22頭中6頭、小倉大賞典組は12頭中1頭)