スプリンターズSの出走条件 — 2026年は5頭が漏れた16頭の枠
- 2026年は特別登録21頭のうち5頭が賞金順で漏れた。16番目と17番目の差は150万円(9月13日時点の額)
- 2016〜2025年、前哨戦を勝って出た17頭の3着内率は41%、権利を逃した76頭は9%。出走馬全体は160頭中30頭で19%
- 決定順一覧の下位からも勝ち馬が出る。2023年は15番目のママコチャ、2024年はJRA所属馬で14番目のルガルが勝った
2026年のスプリンターズSの基本
第60回スプリンターズSは、2026年9月27日(日)に中山の芝1,200m外回りで行われました。3歳以上の定量戦で、負担重量は3歳56kg・4歳以上58kg(牝馬は2kg減)。未出走馬と未勝利馬には出走資格がなく、出走できるのは16頭までです。枠順は9月25日に確定しました。
創設は1967年で、当時の3歳以上の馬にとって唯一の芝1,200mの重賞でした。1984年のグレード制導入でGⅢ、1987年にGⅡ、1990年にGⅠとなり、1994年から国際競走です。2014年は新潟で行われました。
| 項目 | 2026年の条件 |
|---|---|
| 日付 | 9月27日(日)・4回中山第9日 |
| コース | 中山 芝1,200m(右・外回り) |
| 出走資格 | 3歳以上(未出走馬・未勝利馬を除く)・国際・指定 |
| 負担重量 | 定量 3歳56kg・4歳以上58kg(牝馬は2kg減) |
| フルゲート | 16頭 |
| 1着本賞金 | 1億7,000万円(副賞は日本馬主協会連合会会長賞) |
| 特別登録 | 第1回 9月13日(6万円)、第2回 9月24日(24万円)。外国馬は9月24日のみ(30万円) |
| 出馬投票 | 9月24日(木)12時〜14時 |
16頭が決まる順番 — 2026年の顔ぶれで確かめる
出馬投票した馬を下の表の順に並べ、上から16頭が出走馬になります。レーティング上位10頭が最初で、キーンランドCとセントウルSの勝ち馬、外国馬、地方所属馬と続き、なお空いている枠を出走馬決定賞金の多い順に割り当てます。ほかのG1との違いは総合記事で一覧にしています。
2026年のレーティング順位は、第1回特別登録の翌日の9月14日に発表され、17頭に順位が付きました。牝馬は4ポンドを足して並べるので、116の牝馬スターアニスが117のワールズエンドより上の1位。10位は109の牝馬ピューロマジックです。
前哨戦の勝ち馬として「GⅠ等優先」と表示されたのは、キーンランドCのサウンドモリアーナとセントウルSのフリッカージャブ。2頭はレーティングでも9位と7位で、10頭の枠と重なっていました。9月14日の順位で数えると、賞金順に回ったのは残り6枠で、ママコチャ、レイピア、エーティーマクフィ、ペアポルックス、アイサンサン、ブラックチャリスが入ります。
| 順番 | 入る馬 | 2026年の該当馬 |
|---|---|---|
| ① | レーティング上位10頭(110以上、牝馬は106以上) | スターアニス、ワールズエンド、ウインカーネリアンなど10頭 |
| ② | キーンランドC・セントウルSの1着馬 | サウンドモリアーナ、フリッカージャブ(2頭とも①にも該当) |
| ③ | 外国馬 | 登録なし |
| ④ | 地方所属馬(前哨戦2着以内、芝GⅠ勝ちなど) | 一覧に該当馬なし |
| ⑤ | 出走馬決定賞金の多い順(オープン馬が先、同額は抽選) | ママコチャからブラックチャリスまでの6頭 |
残りの枠は出走馬決定賞金 — 2026年は5頭が届かず
出走馬決定賞金は、馬がいま持っている収得賞金に、2025年9月27日〜2026年9月23日に加わった収得賞金(地方・海外の分を含む)と、2024年9月21日〜2026年9月23日にGⅠで加わった分を足した額です。並べる前にクラスで分けるので、オープン馬でない馬は額が大きくても後ろに回ります。2018年の一覧では、3歳のカイザーメランジェが出走馬決定賞金3,000万円(通算の収得賞金は1,500万円でオープン未満)を持ちながら、2,100万〜2,250万円のオープン馬より下の最後尾でした。
2026年は9月13日の第1回特別登録に21頭が名を連ねました。出走が決まった16頭は、この一覧の上から16頭と同じ顔ぶれです。17番目以下のフロムダスク、ヨシノイースター、クラスペディア、タマモイカロス、リリージョワの5頭は「非抽選馬」として発表され、抽選で外れた馬はいません。16番目のブラックチャリスは7,200万円、17番目のフロムダスクは7,050万円で、差は150万円でした(どちらも9月13日時点)。
2016〜2025年の10回はすべて16頭立てで、第1回特別登録の一覧には毎年17〜23頭(外国馬を含む)が載っていました。出走できたJRA所属馬の最低額は、2020年の4,000万円から2024年の8,100万円まで、年によって倍ほど開きます。上の馬が投票しなければ下が繰り上がり、2019年は18番目のハッピーアワー(5,000万円)まで出走できました。
一覧の下のほうから勝った馬もいます。2023年は15番目(6,800万円)のママコチャが勝ち、16番目(6,100万円)のマッドクールが2着。2024年は香港の2頭が登録してJRA所属馬の枠が14に減り、その14番目にいたルガル(8,100万円)が勝ちました。
前哨戦のキーンランドC・セントウルSに出るには
スプリンターズSの権利が付く前哨戦は、キーンランドC(GⅢ)と産経賞セントウルS(GⅡ)。どちらも3歳以上(未出走馬・未勝利馬を除く)の芝1,200mで、サマースプリントシリーズの対象レースです。2026年は8月23日の札幌と9月6日の阪神で行われ、本番までの間隔は5週と3週でした。
2レースとも重賞競走詳細に独自の選定方法はなく、一般事項どおりに決まります。外国馬と、芝の実績で選ばれた地方所属馬が先に入り、残りはクラスが上の馬から、同じクラスでは出走馬決定賞金の多い順。前走の着順による優先はなく、3勝クラスから挑む馬はオープン馬がすべて並んだあとに回ります。
負担重量は別定で、基礎は3歳55kg・4歳以上57kg(牝馬2kg減)。レースの1年前の同じ日以降にGⅠ(牝馬限定戦を除く)を勝った馬は2kg、牝馬限定GⅠかGⅡ(牝馬限定戦を除く)の勝ち馬は1kg、それより前のGⅠ勝ち馬も1kg重くなります(2歳時の成績は除く)。この1年でGⅠを勝った4歳以上の牡馬なら、前哨戦は59kg、定量の本番は58kgです。
セントウルSは2020〜2022年と2024年に中京の芝1,200m(左回り)で行われ、その年は出走できる頭数が18頭でした。キーンランドCは、重賞競走詳細で確かめられた2017〜2026年度はすべて札幌で、上限16頭のままです。
| 項目 | キーンランドC | セントウルS |
|---|---|---|
| 2026年の日付 | 8月23日(日)・2回札幌第2日 | 9月6日(日)・4回阪神第2日 |
| コース | 札幌 芝1,200m(右) | 阪神 芝1,200m(右) |
| 格・出走資格 | GⅢ・3歳以上 | GⅡ・3歳以上 |
| 負担重量 | 別定 3歳55kg・4歳以上57kg(牝馬2kg減) | 別定 3歳55kg・4歳以上57kg(牝馬2kg減) |
| フルゲート | 16頭 | 16頭 |
| 1着本賞金 | 4,300万円 | 5,900万円 |
| 特別登録(中央馬) | 8月16日(1万円)・8月20日(4万円) | 8月30日(2万円)・9月3日(8万円) |
| スプリンターズSへの権利 | 1着(地方馬は2着以内) | 1着(地方馬は2着以内) |
キーンランドCとセントウルS、集まる馬の違い
2016〜2025年の出走頭数は、キーンランドCが平均15.4頭で、10回中7回が16頭でした(2022年は1頭が出走取消で15頭)。セントウルSは平均15.1頭で、上限まで埋まったのは2024年(中京・18頭)と2025年(阪神・16頭)の2回で、13頭の年も3回ありました。
前走の顔ぶれにも差があります。キーンランドCは前走がリステッド・オープン特別の馬が154頭中68頭(44%)で、セントウルSは前走GⅢの馬が151頭中93頭(62%)でした。条件戦から挑んだ馬は、キーンランドCが7頭(3勝クラス6頭・2勝クラス1頭)、セントウルSが6頭(同5頭・1頭)です。
JRA所属馬の権利は各レースの1着だけなので、権利を持って本番へ向かえるのは多くても年に2頭。スプリンターズSの決定順一覧で「GⅠ等優先」と表示されたのは2016〜2025年の合計で17頭で、2017・2021・2025年は1頭だけでした。
| 前哨戦 | 出走頭数 | 出走馬の前走 |
|---|---|---|
| キーンランドC | 平均15.4頭(2016〜2025年の10回・最多16頭) | 重賞48%・OP44%・条件戦5%・地方/海外3% |
| セントウルS | 平均15.1頭(2016〜2025年の10回・最多18頭) | 重賞76%・OP17%・条件戦4%・地方/海外3% |
権利組41%・権利外9% — 160頭の前走で見る3着内率
2016〜2025年のスプリンターズSで3着内に入った30頭のうち、前走が前哨戦2レースだった馬は14頭(47%)です。出走馬160頭では前哨戦組が93頭(58%)いるので、3着内に占める割合は、出走馬に占める割合より低くなっています。
前哨戦組を権利の有無で分けると、率は大きく離れます。1着で権利を取って出た17頭は7頭が3着内に入り(41%)、出走馬全体の19%(160頭中30頭)の倍を超えました。権利を逃して出た76頭は7頭で9%です。レース別では、セントウルSを勝って出た10頭のうち5頭、キーンランドCを勝って出た7頭のうち2頭が3着内でした。
前走がGⅠ級だった20頭は6頭(30%)が3着内で、うち安田記念組が7頭中3頭。権利の付かない重賞から来た42頭は8頭(19%)で、北九州記念組が21頭中4頭、CBC賞組が5頭中3頭です。どの組も10年で数頭から数十頭なので、1頭の増減で率は大きく動きます。
前走で1着だった馬は、3着内30頭の33%、出走馬160頭の20%でした(2016〜2025年)。
- 前哨戦で優先出走権を取ったキーンランドC1着・セントウルS1着7頭23%
- 前哨戦から(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走7頭23%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む6頭20%
- その他の重賞から8頭27%
- リステッド・オープン特別から2頭7%
- 前哨戦で優先出走権を取ったキーンランドC1着・セントウルS1着17頭11%
- 前哨戦から(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走76頭48%
- 前走G1級海外・地方のG1・JpnIを含む20頭12%
- その他の重賞から42頭26%
- リステッド・オープン特別から3頭2%
- その他2頭1%
| 前哨戦・権利の着順 | 2016〜2025年の本番に出走(うち権利あり) | 3着内(うち権利あり) |
|---|---|---|
| キーンランドC・1着 | 41(7) | 6(2) |
| セントウルS・1着 | 52(10) | 8(5) |
勝ち馬10頭の前走 — 前哨戦から続けて勝ったのは2頭
2016〜2025年の勝ち馬10頭を前走で分けると、前走GⅠ級と権利の付かない重賞が3頭ずつ、前哨戦の権利組と権利外組が2頭ずつです。前哨戦と本番を続けて勝ったのは2018年のファインニードルと2019年のタワーオブロンドンで、2頭ともセントウルSから21日の間隔でした。キーンランドCを勝って出た7頭からは勝ち馬が出ておらず、最高は2019年のダノンスマッシュと2023年のナムラクレアの3着です。
権利を持たずに勝った馬の、決定順一覧での位置も見ておきます。2021年のピクシーナイトはセントウルS2着で、一覧の9番目(8,200万円)。2025年のウインカーネリアンはキーンランドC5着で7番目(1億8,750万円)、2022年のジャンダルムは北九州記念17着で6番目(1億2,200万円)でした。
前走GⅠ級の3頭は、2017年のレッドファルクスと2020年のグランアレグリアが安田記念から、2024年のルガルが高松宮記念から。ルガルは前走から189日空いていました。レッドファルクスは2016年にCBC賞1着からも勝っていて、2年続けての優勝です。
| 年 | 勝ち馬 | 前走 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | レッドファルクス | CBC賞 | 1着 |
| 2017年 | レッドファルクス | 安田記念 | 3着 |
| 2018年 | ファインニードル | セントウルS | 1着 |
| 2019年 | タワーオブロンドン | セントウルS | 1着 |
| 2020年 | グランアレグリア | 安田記念 | 1着 |
| 2021年 | ピクシーナイト | セントウルS | 2着 |
| 2022年 | ジャンダルム | 北九州記念 | 17着 |
| 2023年 | ママコチャ | 北九州記念 | 2着 |
| 2024年 | ルガル | 高松宮記念 | 10着 |
| 2025年 | ウインカーネリアン | キーンランドC | 5着 |
地方馬・外国馬・せん馬と、2017年度からの規定の変化
地方所属馬
地方所属馬が優先して出られるのは、同じ年度のキーンランドCかセントウルSで2着以内に入った馬と、2025年9月27日〜2026年9月23日に芝の中央GⅠか指定外国G1を勝った馬です。同じ期間にそれらのGⅠで2着だった馬は、申し込めても優先にはなりません。2026年度の申込締切は、本番が9月8日、前哨戦が8月5日でした。
前哨戦に出る段階にも条件があり、芝の中央重賞2着以内などの実績馬が優先され、収得賞金1,600万円超で申し込んだ馬は中央の馬と同じ基準で上位に入る必要があります。地方所属馬が出走できるステップ競走は、1つのGⅠにつき1レースだけです。2016〜2026年の決定順一覧に、地方所属のまま登録した馬は見当たりませんでした。「地」の印が付いたのは、地方から転入した2018年のヒルノデイバローと2021・2022年のファストフォースです。
外国馬とせん馬
外国馬の欄に載ったのは、2017年のブリザード、2018年のラッキーバブルズ、2024年のビクターザウィナーとムゲン、2025年のラッキースワイネスの5頭で、全頭が出走しました。2026年は外国馬の登録がありません。せん馬も、牡馬・牝馬と同じ条件で登録できます。
2017年度からの規定の変化
権利レースの組み合わせと「1着」という条件は、2017年度から2026年度まで変わっていません。2016年度の規定はJRAの資料を読めなかったので、2017年度の内容を起点に、その後の変更を並べます。
| 年度 | 主な変更 |
|---|---|
| 2017年(確認できた最初の年度) | 先頭は、グローバルスプリントチャレンジ(GSC)対象の外国競走で2着以内だった日本の馬(中央馬・地方馬)。その次にレーティング上位5頭。1着本賞金9,800万円 |
| 2018年 | GSCの優先がなくなる。1着1億1,000万円 |
| 2020年 | 1着1億3,000万円。セントウルSを中京で実施(2022年まで) |
| 2021年 | 副賞からブリーダーズカップチャレンジ賞が外れる |
| 2022年 | 1着1億7,000万円。スプリンターズS2着以内の地方所属馬がマイルCSに優先出走できる規定がなくなる |
| 2023年 | 定量が3歳55kg・4歳以上57kgから、3歳56kg・4歳以上58kgに。セントウルSは阪神に戻る |
| 2024年 | 出走資格の文言が「除3歳未出走馬および未勝利馬」から「除未出走馬および未勝利馬」に。セントウルSは中京で実施 |
| 2026年 | レーティング上位5頭→10頭 |
よくある質問
セントウルSやキーンランドCで2着だと、スプリンターズSに出られない?
JRA所属馬なら、2着は優先の対象外です。残る道は、レーティングの上位10頭に入るか、出走馬決定賞金の順番で16頭の内側に残るか。2016〜2025年にも、前哨戦で権利を取れずに本番を勝った馬が2頭います。地方所属馬は2着でも優先されます。
サマースプリントシリーズの優勝馬は優先される?
2026年度の選定方法に、シリーズの成績を使う項目はありません。権利が付くのはキーンランドCとセントウルSの1着だけで、ほかの馬は賞金とレーティングで16頭の枠を争います。
3歳馬は何kgで走る?
3歳牡馬は56kg、3歳牝馬は54kgです。年齢による差と牝馬の減量がどちらも2kgなので、3歳牡馬と4歳以上の牝馬は同じ56kgで走ります。前哨戦のような別定ではないため、GⅠを勝っていても重くなりません。
賞金の順番はどこで分かる?
第1回特別登録のあとにJRAが公表する出走馬決定順一覧に、各馬の出走馬決定賞金が千円単位で載ります。
- 前哨戦で2着以下だったJRA所属馬は、レーティング上位10頭か賞金順で16頭に入るしかない。2021年のピクシーナイトは決定順一覧の9番目から出走して勝った
- 外国馬が出走すると、JRA所属馬の枠はその分だけ減る。2024年は香港の2頭が出走し、JRA所属馬は14頭だった
- 2016〜2025年の前哨戦組は出走馬160頭の58%、3着内30頭の47%。通る馬の多さと、その中の3着内率は分けて読む