オークスの出走条件 — 桜花賞5着・フローラS2着と芝の賞金順
- 18枠は桜花賞5着以内・フローラS2着以内・スイートピーS1着 → 外国馬 → 地方馬 → 芝の収得賞金の順で埋まる
- 特別登録は10回中9回で18頭超。境目の賞金は2023年まで400万円か900万円、2025年からは0円
- 2016〜2025年、現行の権利着順に入った出走63頭は3着内19頭(30%)、届かなかった65頭は6頭(9%)
2026年のオークス(優駿牝馬)と3つの権利レース
オークスの正式名は優駿牝馬。3歳牝馬が東京の芝2,400mで争うGⅠで、2026年は5月24日(日)の2回東京10日目・11レースにBコースで実施されました。出走資格は未出走馬・未勝利馬を除く3歳牝馬で、負担重量は馬齢重量の55kg、フルゲートは18頭。国際・指定の競走なので、外国調教馬と地方所属馬にも道が開いています。
1938年に阪神優駿牝馬として始まり、1946年に東京へ移って今の名前に。国際競走は2010年からです。1着本賞金は2023年から1億5,000万円で、JRAは3歳牝馬限定のGⅠで最も賞金が高く、最も距離が長いレースと紹介しています。
優先出走権が付くのは桜花賞・フローラS・スイートピーSの3レースで、2026年の本番は桜花賞の6週後、フローラSの4週後、スイートピーSの22日後でした。このうち番組上「オークストライアル」と名の付くのはフローラSとスイートピーSの2つです。
| 項目 | オークス | 桜花賞 | フローラS | スイートピーS |
|---|---|---|---|---|
| 2026年の日付 | 5月24日(日) | 4月12日(日) | 4月26日(日) | 5月2日(土) |
| コース | 東京 芝2,400m(左) | 阪神 芝1,600m(右・外回り) | 東京 芝2,000m(左) | 東京 芝1,800m(左) |
| 格 | GⅠ | GⅠ | GⅡ | リステッド |
| 出走資格 | 牝3歳(未出走・未勝利馬を除く) | 牝3歳(未出走・未勝利馬を除く) | 牝3歳(未出走・未勝利馬も可) | 牝3歳(未出走・未勝利馬も可) |
| 負担重量 | 馬齢重量 55kg | 馬齢重量 55kg | 馬齢重量 55kg | 馬齢重量 55kg |
| フルゲート | 18頭 | 18頭 | 18頭 | 18頭 |
| 1着本賞金 | 1億5,000万円 | 1億4,000万円 | 5,200万円 | 2,100万円 |
| オークスの優先出走権 | ― | 5着以内 | 2着以内 | 1着 |
18の枠が埋まる順番
申し込みが18頭を超えた場合、先に枠を取るのは3つの権利レースで優先出走権を得た馬です。外国調教馬、地方所属馬の優先がそれに続き、残った枠は芝の収得賞金が多い馬から順に割り振られます。今の規定で権利が付くのは最大8頭分で、2016〜2026年の出走馬決定順一覧で「GⅠ等優先」に載った馬は毎年4〜8頭でした。2026年は桜花賞のスターアニス(1着)とアランカール(5着)、フローラSのラフターラインズ(1着)とエンネ(2着)の4頭で、スイートピーSで権利を得た馬は入っていません。
賞金順は芝で積んだ分だけで比べる
この額の数え方は2025年に変わりました。対象は中央の芝のオープン・1勝クラスと、パートⅠ国の芝のレースで得た収得賞金に限られ、新馬戦・未勝利戦を勝って得る400万円は入りません。芝の1勝クラスを勝てば500万円、芝のリステッドを勝てば1,200万円が加わります。2024年までは、ダートや新馬・未勝利の分も含む通算の額が物差しでした。
2026年の勝ち馬ジュウリョクピエロは、通算の収得賞金2,100万円に対して、芝の収得賞金が1,700万円(JRAの出走馬決定順一覧では「出走馬決定賞金」の欄に載る額)。1勝クラスの500万円と忘れな草賞の1,200万円の合計で、差の400万円が数えられなかった新馬・未勝利の分です。18番目で同じ額の馬が並べば、そこは抽選で決まります。
| 順番 | 枠に入る馬 | オークスでの中身(2026年度) |
|---|---|---|
| ① | 優先出走権を持つ馬 | 桜花賞5着以内、フローラS2着以内、スイートピーS1着。未勝利のまま出た馬も同じ着順 |
| ② | 外国調教馬 | 国際競走なので、賞金順の馬より先に入る |
| ③ | 地方所属馬 | 桜花賞5着以内・フローラS2着以内・スイートピーS1着(JRA所属馬と同じ着順)、同じ年度の中央の3歳芝重賞1着、過去約1年の芝GⅠ(中央・指定の外国G1)1着 |
| ④ | 芝の収得賞金が多い馬 | 中央の芝のOP・1勝クラスとパートⅠ国の芝のレースで得た収得賞金で比べる。同額の境目は抽選 |
賞金順の境目 — 400万円・900万円から0円へ
2016〜2025年の10回のうち、特別登録が18頭以下だったのは2024年(第3回17頭と追加登録1頭)だけで、ほかの9回は賞金の順番で出走圏内と圏外に分かれました。本番は10回中8回が18頭立て。17頭だった2018年はトーセンブレスが当日に出走取消、2022年はサウンドビバーチェが競走除外になった年で、どちらも18頭までは選ばれていました。
特別登録の締切時点で最後の枠を争った馬の賞金は、2016年と2019〜2021年が900万円、2017・2018・2022・2023年が400万円です。400万円は新馬戦か未勝利戦を1回勝っただけの額で、900万円はそこに1勝クラスの勝ち(500万円)を足した額にあたります。芝だけで数えるようになった2025年と2026年は0円まで下がり、2025年は0円の6頭で残り4枠、2026年は0円の8頭で残り4枠という並びでした。
上の馬が回避すれば下の馬が繰り上がり、2018年はスカーレットカラー(1,100万円)が出なかったため、400万円の4頭のうち3頭が本番へ進みました。境目のあたりから出て上位に入った馬もいて、2016年3着のビッシュと、2021年3着のハギノピリナは、どちらも900万円で最後の枠を争った組です。JRAの一覧は特別登録を締め切った時点の順位表で、木曜の出馬投票で誰が抽選に回ったかまでは載っていません。
フローラS・スイートピーSにはどうすれば出られるか
オークスの2つのトライアルには、前走で条件戦を走ってきた馬が多く出てきます。2026年の2回東京の番組は、3歳のオープン競走から未出走馬・未勝利馬を締め出すのを原則としつつ、フローラSとスイートピーSを例外にしています。未勝利のまま出た馬でも、権利に必要な着順はフローラS2着以内・スイートピーS1着でほかの馬と同じ。桜花賞のトライアルのような、未勝利馬にだけ1つ上の着順を求める規定はありません。
出走馬は通算の収得賞金の順
頭数が18を超えたら、外国馬・地方馬の優先(スイートピーSではこれに加えて、2ヵ月以内に重賞以外の3歳オープンで除外された馬の優先)のあとは収得賞金の多い順で、こちらは芝に限らない通算の額を使います。3歳のオープン競走にはクラスの順番がないので、1勝クラスを勝った馬も新馬戦を勝っただけの馬も額だけで並び、収得賞金のない未勝利馬・未出走馬は最後尾。同額の馬が境目に並べば抽選です。
2016〜2025年に18頭立てになったのは、フローラSが4回、スイートピーSが3回です。同じ期間に前走が未勝利戦だった馬も、フローラSで166頭中35頭、スイートピーSで139頭中30頭いました。
忘れな草賞には権利が付かない
JRAがオークスの主要なステップに挙げるレースには、桜花賞と同じ日に阪神の芝2,000mで行う忘れな草賞(リステッド)も入っています。こちらは別定戦で、未出走馬・未勝利馬は出られず、オークスの優先出走権もありません。桜花賞そのものへの出方は、桜花賞の出走条件のページで扱っています。
| トライアル | 出走頭数 | 出走馬の前走 |
|---|---|---|
| 桜花賞 | 平均17.8頭(2016〜2025年の10回・最多18頭) | 重賞81%・OP17%・条件戦2%・地方/海外1% |
| フローラS | 平均16.6頭(2016〜2025年の10回・最多18頭) | 重賞32%・OP4%・条件戦64% |
| スイートピーS | 平均13.9頭(2016〜2025年の10回・最多18頭) | 重賞22%・OP15%・条件戦63%・地方/海外1% |
権利の着順は2018年度に今の形になった
桜花賞5着・フローラS2着・スイートピーS1着という今の線は2018年度からです。2017年度の一般事項では、桜花賞4着以内、フローラS3着以内、スイートピーS2着以内に権利が付いていました。JRAはオークスとダービーの内容を充実させるためとして、桜花賞と皐月賞の権利を5着まで広げ、フローラSとスイートピーSは1つずつ絞っています。
2026年のフローラSで3着だったリアライズルミナスは、2017年度の規定なら権利のある着順でしたが、今は権利がなく芝の収得賞金も0円。最後の4枠を0円の8頭で分ける並びから本番に出て、4着に入っています。
当サイトの集計の「権利組」は、2016・2017年も今の着順で区分しています。この2年の3着内6頭は当時の線に当てはめても区分が同じですが、出走馬では5頭が当時の扱いと食い違います(当時は権利馬で集計では権利外の4頭と、その逆の1頭。馬名は下の注)。当時の線で数え直すと、3着内に入った割合は権利組が66頭中19頭(29%)、権利外が62頭中6頭(10%)で、傾向は変わりません。
【データ】出走馬178頭と3着内30頭の前走
ここからは2016〜2025年の10回について当サイトで数えた結果で、オークスに出た178頭を直前のレースで5つに分けています。図の「トライアル」は、桜花賞を含む3つの権利レースを指します。出走馬で最も多いのは、現行の権利着順に届かなかった65頭で、権利組の63頭とほぼ同数。桜花賞6着以下やフローラS3着以下の馬が、賞金順の枠から本番に出てきます。
2016〜2025年の3着内30頭では権利組が19頭(63%)、権利外が6頭(20%)で、残る5頭は忘れな草賞組2頭、1勝クラス組2頭、フラワーC組1頭でした。ルートの中で3着内に入った割合は、権利組が63頭中19頭(30%)、権利外が65頭中6頭(9%)で、同じ期間の出走馬全体の17%(178頭中30頭)を挟んで大きく離れています。
権利レース別に見ても形は同じです。2016〜2025年に桜花賞5着以内から来た38頭は14頭(37%)、6着以下からの37頭は4頭(11%)が3着内に入りました。フローラSは2着以内の18頭から4頭、3着以下の23頭から2頭。スイートピーS組(12頭で1頭)やその他の重賞組(16頭で1頭)のように頭数の少ないルートは、1頭の違いで率が大きく動きます。
前走で1着だった馬は、2016〜2025年の3着内30頭のうち15頭(50%)を占めました。2016〜2025年の出走馬178頭全体では前走1着の馬が33%で、それを上回っています。
- トライアルで優先出走権を取った桜花賞5着以内・フローラS2着以内・スイートピーS1着63頭35%
- トライアルから(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走65頭37%
- その他の重賞から16頭9%
- リステッド・オープン特別から13頭7%
- 条件戦から1勝〜3勝クラス・新馬・未勝利21頭12%
- トライアルで優先出走権を取った桜花賞5着以内・フローラS2着以内・スイートピーS1着19頭63%
- トライアルから(権利なし)権利の着順に届かず、賞金などで出走6頭20%
- その他の重賞から1頭3%
- リステッド・オープン特別から2頭7%
- 条件戦から1勝〜3勝クラス・新馬・未勝利2頭7%
| トライアル・権利の着順 | 2016〜2025年の本番に出走(うち権利あり) | 3着内(うち権利あり) |
|---|---|---|
| 桜花賞・5着以内 | 75(38) | 18(14) |
| フローラS・2着以内 | 41(18) | 6(4) |
| スイートピーS・1着 | 12(7) | 1(1) |
勝ち馬10頭の前走 — 7頭が桜花賞から
過去10年の勝ち馬のうち7頭は、桜花賞から6週の間隔で臨んだ馬でした。2018年アーモンドアイ、2020年デアリングタクト、2022年スターズオンアース、2023年リバティアイランドの4頭は、桜花賞も勝っています。
権利を持たずに勝ったのは3頭で、2019年のラヴズオンリーユーは忘れな草賞1着から通算2,100万円、2021年のユーバーレーベンはフローラS3着から1,000万円、2024年のチェルヴィニアは桜花賞13着から2,000万円で、いずれも賞金順の枠からの出走です。ユーバーレーベンの1,000万円は、その年の境目だった900万円のすぐ上でした。
2026年も、忘れな草賞の勝ち馬ジュウリョクピエロが賞金順の枠から勝ちました。2着ドリームコアは賞金順の先頭(2,400万円)、3着ラフターラインズはフローラS1着の権利馬です。
| 年 | 勝ち馬 | 前走 | 前走の着順 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | シンハライト | 桜花賞 | 2着 |
| 2017年 | ソウルスターリング | 桜花賞 | 3着 |
| 2018年 | アーモンドアイ | 桜花賞 | 1着 |
| 2019年 | ラヴズオンリーユー | 忘れな草賞 | 1着 |
| 2020年 | デアリングタクト | 桜花賞 | 1着 |
| 2021年 | ユーバーレーベン | フローラS | 3着 |
| 2022年 | スターズオンアース | 桜花賞 | 1着 |
| 2023年 | リバティアイランド | 桜花賞 | 1着 |
| 2024年 | チェルヴィニア | 桜花賞 | 13着 |
| 2025年 | カムニャック | フローラS | 1着 |
地方馬・外国産馬と、クラシック登録
地方所属馬
2026年度に地方所属馬がオークスへ優先して出る道は、ステップ競走のフローラS(1・2着)とスイートピーS(1着)、桜花賞5着以内(着順はJRA所属馬と同じ)と、同じ年度の中央の3歳芝重賞1着、過去約1年の芝GⅠ(中央・指定の外国G1)1着です。芝GⅠ2着は優先にならず、申し込みができるだけ。本番の出走申込は5月5日、ステップ競走は4月8日が締切で、ステップ競走に申し込めるのは中央重賞2着以内などの芝実績馬か、収得賞金500万円超の3歳馬です。
外国産馬
外国産馬は2003年から出られます。2018年の決定順一覧ではスイートピーSを勝った外国産馬ランドネがGⅠ等優先に入り、2023年は400万円の4頭で最後の1枠を争う並びから、外国産馬のイングランドアイズが本番に出ました。
クラシック登録と追加登録
オークスは3歳馬の5大特別競走の1つで、第1回(2歳の10月)から第3回までの特別登録を済ませるか、第3回の締切日に追加登録をしないと出走できません。2026年の締切は下の表のとおりです。第1回・第2回を見送った馬でも、5月10日に200万円の追加登録料を納めれば本番の登録に間に合います。決定順一覧の備考に「五大競走追加登録」とある馬は2020〜2025年に8頭いて、2025年のパラディレーヌは本番で4着でした。2026年は追加登録がありませんでした。
| 段階 | 2026年オークスの締切 | 登録料 |
|---|---|---|
| 第1回特別登録 | 2025年10月24日(金) | 1万円 |
| 第2回特別登録 | 2026年1月23日(金) | 3万円 |
| 第3回特別登録 | 2026年5月10日(日) | 36万円 |
| 追加登録 | 2026年5月10日(日) | 200万円 |
| 出馬投票 | 2026年5月21日(木)12:00〜14:00 | ― |
よくある質問
オークスの優先出走権は何着まで?
桜花賞は5着、フローラSは2着、スイートピーSは1着までです。この線が決まった経緯は、本文の2018年度の節で扱っています。
新馬戦を1つ勝っただけの馬もオークスに出られる?
2025年からは、その1勝は賞金順で0円の扱いになり、残った枠を最後尾から争う立場です。2026年は特別登録の時点で、0円の8頭が残り4枠を争う並びでした。フローラSで2着以内か、スイートピーSで1着に入れば、賞金と関係なく先に枠を取れます。
桜花賞から来ない馬もオークスに出られる?
出られます。過去10年の勝ち馬のうち3頭は、前走が桜花賞ではありませんでした(2019年ラヴズオンリーユーは忘れな草賞、2021年ユーバーレーベンと2025年カムニャックはフローラS)。
忘れな草賞を勝てばオークスに出られる?
優先出走権は付きません。勝てば芝のリステッド1着として1,200万円が芝の収得賞金に入り、賞金順で枠を争えます。2016〜2026年に特別登録の時点で最後の枠を争った馬の賞金は最高900万円でしたが、境目は年ごとに動くので確実とは言えません。
- 権利が付くのは桜花賞5着・フローラS2着・スイートピーS1着まで。忘れな草賞やフラワーCから来るJRA所属馬は賞金順で枠を取る
- 賞金順は芝の収得賞金で比べる。新馬・未勝利の1勝は0円、芝の1勝クラスを勝てば500万円、芝のリステッドを勝てば1,200万円
- 「3着内は桜花賞組が多い」と見たら出走頭数と並べる。桜花賞組は75頭が出て18頭、そのうち6着以下からの37頭では4頭(2016〜2025年)